NO.6 小説

□紫苑が強くなった理由
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紫苑はネズミがサソリに殺されそうになっているのをみて迷いなくサソリを殺しかけたあと、話をして老からチップをもらいネズミは紫苑と一緒に矯正施設のさらなる奥に入っていた。

そこでネズミはふと思ったことを聞く。

「紫苑、そういえばお前あのサソリを伸せるほど強くなったなぁ…」

最初なんておどおどしていたのにとネズミ。

「ネズミのおかげだよ」
「俺の?」

教えたのが自分だと言われてネズミは紫苑に体術のようなものを教えていただろうかと思い返すが全くといっていいほどない。
それ関連のものを教えたというのもさっぱりない。

「??」

紫苑はくすくすと笑う。

「まぁ…ネズミは覚えてないし、気がついてもいないかも」
「覚えてないって、そういうの教えていたらまず覚えていると思うんだが…」
「だって教えてもらったのはネズミの寝相にだから」
「はぁ?」

変な単語を聞いたのは気のせいだろうか。

「…俺の寝相?」
「そう、君の寝相」
「……」

ネズミは唖然とする。

「あー…そういや俺の寝相悪いとかいってたよな…」
「うん、壊滅的に」

きっぱりと真面目に失礼なことをいう紫苑に軽くげんこつを頭に繰り出しながら先を促す。

それとこれがどう関係しているんだろう。
たかが寝相である。

「で?」
「なんていったらいいんだろう…とにかく君の寝相はすごかったんだよ」

紫苑はげんこつをされた頭をさすりながら、その頃の様子を話していく。
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