NO.6 小説
□紫苑が強くなった理由
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紫苑がNO.6の都市から逃げて西ブロックに来て、寄生バチから奇跡の生還をし、色々なことがあってネズミと初めて一緒にベッドに寝た時のこと。
紫苑は深夜にいきなりドガッと腹に衝撃がきてベッドから落ちた。
「…!?え、何?」
紫苑は床に全身を打ちつけ混乱しながらも目を覚ましてベッドをみると、今まで紫苑が寝ていたスペースをネズミが占領していた。
そして足が出ている所から自分がネズミに殴られるか、蹴られるなりしてベッドから落とされたことがその時分かった。
「ネズミって寝相悪いのか…」
紫苑はそう思いながら、ネズミを元の場所に戻して自分のスペースに寝ようとネズミの手をかけるが、そこで寝返りを打ったネズミの拳がもろに紫苑の顔に入る。
「〜〜〜っ!!」
紫苑はあまりの痛さに顔を手で支えたまましゃがみ込んでしまう。
そのまま、しばらく時間だけがたつ。
「ふーっ…ふーっ……よし、痛くない」
紫苑は痛みが引いたから今度は慎重に行動してベッドに戻ろうとするが、本当は起きているんじゃないかと思うぐらいに鋭い攻撃をされて結局のところネズミと紫苑の戦いは明け方までそれは続いた。
「ぜーはーっ…これで本当に寝ているとか信じらんない」
紫苑はネズミとの寝相の格闘にげっそりと疲れ、しまいに諦めてソファの方で寝て朝を迎える。
が、寝不足には変わりない。
なんでもっとはやくにあきらめてソファで寝ればこんな疲れなかったのにと真剣に思った。
紫苑はこの時色んなことを学習した。