story

□いつでも君を
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「おい」

脅えた表情の少女

その後ろでは、爆撃の音

あちこちで巻き上がる砂煙

形をなくしていく自然

徐々に減っていく人々の声

「……っ…!?」

肩が上下に揺れ、警戒心剥き出しでこちらを睨む少女は、涙と鼻水でぐちゃぐちゃだ。

「行け」


走り出した少女の後ろ姿を見ながら、自問自答を繰り返す。

サウロ、…

―…親友よ、

あの日おれはお前の意志をくみ…

あいつを逃がしたが…




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