04/09の日記
17:41
確信
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今日は、昨日ワケあって行けなくなった銭湯に行く事になった。
シノにも声をかけたらしいが、貴重な虫の採取に行くとかで、結局俺とナルト、シカマル、チョージ、それからキバの5人で行く事になった。
キバの奴は相変わらず俺の参加を快く思ってないみたいだが…俺もお前が気に入らねぇんだからお互い様だろ?
つーかまたナルトにベタベタしやがって…うぜぇ。
離れろ。
脱衣所に行ったら行ったで、勢い良く服を脱ぐナルトに何故か焦った。
少しは人の目を気にしろ…。
自宅じゃねーぞ、ここは。
健康的な色の肌が露わになり、華奢なくせに綺麗についた筋肉が男である事を主張しているように思える。
思わず見惚れたようにナルトの行動に釘付けになっていると、すかさず邪魔者が視界に入る。
「ナルト〜お前結構鍛えてんだな」
とか言って、気安くナルトの二の腕やら腹筋辺りを触るキバにまたイラつく。
「へへーん…だろ?俺ってば結構鍛えちゃってるもんねー♪でもキバだって逞しいってばよ」
じゃねぇよ!!
何触り合ってんだ!!
って…なんかイラついてばかりで疲れるな。
なのに落ち着く暇もなく、ガラリと脱衣場と風呂場を繋ぐ扉を開けたナルトがテンションを高める。
「うひょーーーッ!すっげぇ広いってばよー♪っしゃーーー!!!!」
嬉しそうに声を上げると、一目散に大風呂目掛けて走り出した。
って、走るな!!滑るだろ!?
つーか頼むから腰にタオル巻け!!!!
そーじゃなくても前隠せよ!
目のやり場に困るだろーが…
いや、別に気にしてねぇけど。
…でもなんか嫌だ。
アイツが人に見られんのは…なんか嫌だ。
体も洗わず風呂に飛び込もうとするナルトを、常識あるシカマルが止める。
少しは周りの人間の事を考えろ、ドベ。
5人横一列に洗い場に並ぶと、ナルトが楽しそうに体を洗い始める。
と、そこにまたキバがちょっかいをかけ始める。
「ナルト、背中洗ってくれよ!!お前のも洗ってやるからさ」
じゃねぇーよ。
させるか!!
「ナルト、俺の背中洗ってくれるんだろ?」
スポンジを握るナルトの手を取って、俺の方に向かせる。
「へ?サスケのも?……うーん、じゃあさ♪」
………それでなんでこーなる?
俺がナルトの背中を洗うのはイイとして、ナルトはキバの背中…キバはシカマルの…シカマルはチョージの………って、なんでヤローが5人揃って背中の流し合いなんかしなきゃならない!?
それでもナルトの背中を洗うのは少なからず俺に幸を与えているようで、緩む顔を締めるのに必死だったりする。
スポンジを使うのを止めて、素手で背中の泡を滑らせてやると、
「うを!?…サスケっ……ひゃはっ……くすぐってぇよ」
って…気持ちいいって事か?
思わず顔がニヤケる。
調子に乗って前にも手を滑らせれば…
「…っひゃぁ…ッ…」
ッッ!!?
俺の指がナルトの敏感な部分に触れたらしい。
風呂場に居た人間の視線が一斉に突き刺さる。
やりすぎたか…?
キバに物凄い双眸で睨まれる。
つーかエロい声出してんじゃねぇよ、ウスラトンカチ。
ヤベ。なんか顔が熱くなる。
「っ、サスケ!何すんだってばよ!!」
勢いよく立って俺の方を振り返るナルト。
「何もしてねぇだろ?」
「嘘つけ!!今ッ…」
掴みかかろうと振り上げた拳にバランスを崩して、その上、泡にまで滑ったナルトが俺の上に倒れ込む。
「ぅあぁッ!!!!」
「…っな!?」
すぐ近くにナルトの顔。
絡まる四肢。
触れる下半身…って、をぃ!!!!
何ドキドキしてんだよ。
落ち着け。
…にしても、熱さで軽く頬を赤らめ、微妙に潤んだ瞳で見上げてくるナルトを、とてもじゃないが平気な顔で見る事なんてできなくて、思わず突き飛ばす。
頭から一気に湯をかぶって泡を落とすと、俺は湯船に逃げ込んだ。
「サスケー!!!!何しやがんだてめぇ〜〜〜ッ!!!!」
怒るナルトと、唖然とするキバ達をよそに、俺は湯の中に頭まで突っ込んで自分の行動や感情を振り返った。
…そして、確信する。
もう、誤魔化す事は出来ない。
認めざるを得ない。
俺は、ナルトが好きだ。
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