04/10の日記

12:28
とんだ休日
---------------
自分の気持ちを自覚してからとゆうもの、ナルトが可愛く思えて仕方ない。


これが恋ってヤツなんだろーか?

そう考えると、なんだか体がむず痒くなるような感覚に襲われるが…



今日は久しぶりの休み。

いつもなら朝早くから一人修行に行くのに、自分の足はいつもと違う場所へ動きだした。

向かった先はナルトの家。

気が付くと勝手に呼び鈴を押していた自分の指。

でも、中からは返事がない。

もう一度押してみる。

数秒後

ドタドタドタ…

足音が聞こえて間もなく、扉が開く。

「はーい!!」

出てきたナルトは、風呂上がりなのか濡れた肌で、腰にタオルを巻いたのみのなんともイカガワシイ姿だった。

「……!?」

固まる俺を目にして驚くナルト。

「えっ?サ…スケ!?」

いや、俺の方が驚いてるが…(別の意味で)

エロい格好で出てくるなよ。

俺じゃなくてもその格好で出てくるのか?

マジでその無防備さどーにかならねぇのかよ!

返事の代わりに軽く手を上げると

「…どーしたんだってばよ?なんか用?」

訝しげな顔で尋ねられた。

…確かに。

自分の気持ちを自覚したのはイイが、それをナルトに伝えているはずもなく…態度にすら出した覚えもないのに(寧ろ嫌われるような態度ばかり…)、イキなり自宅を訪ねるなんて順番が狂ってるよな。

でもここまで来ちまったし…どーする!?俺!

とか一人頭ん中でゴチてたら

「…とりあえず入れば?」

と、俺の行動を不思議に感じているような顔のナルトに誘導されて、初!!ナルト家へ!!

微妙に緊張。

が、それも長く続かない。

何故なら…

「ちょっと散らかってるけど、その辺座ってくれればイイから」

って、座るスペースがないくらい散らかった巻物や忍具の数々…

どこに座れって?

「…ナルト…」

「へ?何?」

「…どこに座ればイイって?」

「…え?この辺とか?ベッドだって空いてんじゃん」

ホラ。とナルトが指差した先にベッドらしきモノは見えない。

パジャマやタオルの積まれた山しか、俺の眼には映ってない。

「どこがだドベッ!!!!!!」

「なっ、今から片付けよーとしてたんだってばよ!!そしたらお前が来たんだろ!?」

「ふざけるなっ!!こんなになるまで部屋の掃除しねぇのかてめぇは!!」

「す、するってばよ!!たまたまタイミング悪くお前が来たんだろ!?」

「タイミングどーこーの問題じゃねぇだろ!!どー見ても昨日今日で作れる汚さじゃねーよ!!」

「うるせー!!文句あるなら帰れ!大体、何しに来たんだってばよ!?」

「ッ………」

それを言われると痛い。

ナルトの家に来た理由は、俺が知りたいくらいだ。

いや、理由ならわかってはいた…ただ、それはまだ言えない理由なだけで…。

「何だよ…?何黙ってんだってばよ?」

その場しのぎの、イイ言い訳が思い付かない。

だけど…俺がナルトの家に来るのにはまだ『理由』が必要で。

「…頼まれたんだよ!!カカシに!!」

咄嗟に出た嘘の科白。

「カカシ先生に…?」

「そ…そうだよッ、その…なんだ、お前の食生活がどーの…とかで、とにかく!!お前の様子見てやれって……じゃなきゃ誰がせっかくの休みにワザワザお前んちなんかに来るかよッ…!!」

そこまで言って、慌ててナルトを見る。

いくら咄嗟の言い訳にしても言い過ぎだ。

傷付けた?

なのに…

「だよなー。カカシ先生の言い付けでもなきゃサスケが俺の家に来るなんて…有り得ねぇもんな…おかしいと思ったんだってばよ」

あはは。と…ナルトは笑った。

俺の方を一切見ずに。

そんなナルトの態度に、変な焦燥感に駆られる。

「…ナル…ッ」

「……帰れよ」

「ナルト!!違っ…」

「帰れってば!!心配されるよーな事何もねーし!!悪かったな、忙しい中来てもらってよ…」



バタン。

閉められた扉がナルトの心そのもののような気がして、俺はそれ以上踏み込む事が出来なかった。



会いたかった。

ただ単純に、

会いたかっただけなのに。

どーも本人を目の前にすると、変なプライドが邪魔をするらしい。

ナルトの挑発にもすぐ乗るし。

でも今回は…俺が火付け役だったな。

一緒に片付けしようって…そう言えたらヨカッタのに。

一緒に修行しようと思って誘いに来たって…言えばヨカッタのに。


ナルト。


あの時お前は、どんな顔で笑ってた?

前へ|次へ

日記を書き直す
この日記を削除

[戻る]



©フォレストページ