○story○
□ふたりの習慣
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ふたりの習慣。
それは、おはようのキス。
陽が落ちて、月が輝きを増す。
月明かりが優しく差し込む寝室で、気紛れに目を覚ます。
いちばんに眼に映るのは、愛しい人の笑顔。
広いベッドの中、眠りに就いたときと同じように、私はあなたの胸に顔を埋めて、あなたは私をぎゅっと抱き締めて。
あなたはいつも私より先に目覚める。
それからじっと動かずに、私が目覚めるのをいつも待ってる。
そして、言葉を交わすよりも先に、どちらからともなく、唇を合わせる。
それが、ふたりの習慣。
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あとがき