陰陽師 原作感想

□打臥の巫女
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「うっぐ…げぇ」
酸味がかった、腐臭がする。
「晴明?」
晴明が吐いている。
「はぁはぁ…来るな、帰れ博雅」

「しかし…」

「自分で始末できる」

「…いや、帰らぬ。今宵はここに泊まる」

「…」
晴明はげっそりとした目つきでこちらを睨む。
「落ち着いてきたか?」
背をさすりながら尋ねると
「…口を濯いでくる」
戻ると、床が二組、敷かれている。
「もう休め、晴明」

「博雅、もっと傍にいてくれ」
掛け布から手先を出し、博雅を誘う。



「…俺は、あの男の匂いがどうにもいかんのだ」

「道満の?」
「あぁ」
「匂い?」
「あぁ」
確かにやや不潔な匂いだが
「吐くほどに?」
「あぁ」

小汚い老人やら、
何故、道満だけ?

余程の

無茶苦茶に犯されたり

「やられたのか?」
「…」

気持ち悪い、悔しい、歯痒い、むかむかする。

ふわりと、博雅の手が

優しく、優しく、幾度か髪を梳き、肩を抱き、頭頂部に口づけた。

「」

やがて静かな寝息


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●あとがき●
道満に無茶苦茶に犯された晴明は、
道満を毛嫌いしていて、
でも仕方なく会った日は吐いてしまう…
という妄想をしてみました☆

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