short・その他
□Second Kiss
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「泉…?」
ふっと、会話が途切れた瞬間キスされた。
あー、やっぱり睫毛長いなー、って思うくらいの時間、唇に触れて離れていった柔らかな感触。
三秒後、我に返った。
「もう〜っ、何すんのさ!男にするもんじゃないでしょ」
「好きな奴にするもんだろ」
「そ、…だけど……」
それだと、泉が俺のことを好きってことにならないか?
「今度キスしたら冗談にならないから、もうやめてよね」
薄くそばかすの散った顔を軽く睨む。
女の子みたいにふっくらした唇は乱暴な言葉も吐くけど、ウソはつかない。
だとしたら、さっきのは冗談だよね?
脇腹をくすぐったり、頬っぺたをびよーんって引っ張る延長?
目の前の黒い瞳が、
冗談なんかじゃないぜと笑う。
二度目のキスは一度目のものより長くて、
腰くだけになった俺は、泉の本気を思い知る。
* * *
キリリク『GAME』の泉視線の練習で書いたお話。