04*09

□Shall we dance?
1ページ/1ページ

少しだけ足に纏わりつく布の塊を払いのけるようにスタスタ歩く。

今日は会長が勝手に設定した舞踏祭の日。
舞踏祭なんて言っても僕等の学校には女子生徒が一人しかいない。そんな女子生徒一人を奪うなんて醜い争いとなること間違いないため止めましょう。と反対した僕だったが、見事押し切られてしまった。
「大丈夫だ!!!そのための集会だ!!」
と言って勝手に集会を開いてしまった。
もし僕が、この集会で行われることを知っていたのならば、絶対にこんなろくでもない集会に行かなかっただろう。
そこで行ったこと。それはー…
「これから、誰が一番、女装が似合うか選手権を始める!!!」
だ。
会長曰く、「そこで見事NO.1に輝いたやつは、舞踏祭でこれを着てもらう!!!」
だそうで、これというのは…。
ピンク+ブラック+フリル(4:1:5)の彩色で、ちょうど胸の位置であろうところから2つにに裂けていて広がっている。その裂けている間からのぞくすばらしくミニミニなタイトスカート。勿論、両サイドに裂けていて無駄に長いピンクはフリル沢山。
見ていて吐きそうだったのを覚えている。
そしてさらに余計な会長の一言。
「方法は各学科で一人を選出し、その選ばれた乙女同志からは、投票だ。わかったな!!」
待ってくれ。頼むから。
「ちょっ!!会長!そんなこ…」
僕が反対の議を述べようと会長の下によると、会長はまた一言で。
「大丈夫だ。」
で。
そんなこんなで、各学科で集まり話し合いを始める。
僕のいる学科、神話科では話は簡単についた。
「青空なら、あれ、ぜってぇ似合うだろ。」
と隣の犬養君からの発言によって。
「そうだな!!確かに!!青空なら、あのミニスカート大丈夫だろ。」
「ああ、むしろ普通の女超えるぜ。ていうか…そのミニから覗く青空の白く細く長い美脚!!!!いけ!!青空!!」
「ちょ!!なにが美脚ですか!!?第一、あんなの絶対無理です!!!」
そう僕が反論すると裏切り者、犬飼が笑って言う。
「大丈夫だ、お前ならいける。」
と言って、会長に宣言。
「不知火会長!!!神話科、青空颯斗です!!」
「おお!!!颯斗か!!!予想通りだ!!!」
「何予想してるんです!!!!」
そしてそんな雑音混じりに聞こえたやっぱり雑音なそれは思い切り僕の鼓膜を揺らす。
「青空なら、羊!!大丈夫だ!!」
「そうだぞ、梓〜!!」
「「なんたって青空(そらそら)なら誰もが選ぶ(ぬー)!!」」
誰もが選ぶ=君たちはあんな衣装着なくていい。
「天文科、土萌羊!!」
「西洋占星術科、金久保誉!!!」
「宇宙科、木ノ瀬梓!!!」
「星座科、宮地龍之介!!」
「星詠科、神楽坂四季!!」

というわけで。
見事、投票により。
僕が満場一致で、あの恥ずかしい衣装を着なくてはならなくなってしまった。



ー会長視点ー
「おおー!!!」
「びゅうてぃふぉー!!!」
周りの声がピンクいものとなって、颯斗が近いことわかる。
「颯斗!!!」
俺が喜んで振り向くと颯斗は半泣きだった。
「似合う!!颯斗マジで似合う!!!」
すると、半泣きで止まっていた涙は、今や号泣となり…。
「っく、ふ…ぁ…っく」
「うわああ!!!颯斗ー!!!啼くなー!!!大丈夫だ!!可愛い、マジで!!超可愛い!!!」
逆効果だった。
俺がオロオロしてると誉達、弓道部員がツカツカ歩いてきた。
「おわあ!!青空、マジで、やっぱ似合う!!」
犬飼を筆頭にそれぞれ感想を言っていく。
「本当だ…、青空君。可愛いね。とても似合ってるよ。」
「青空…、その、なんだ…、かっ可愛いぞ…」
「先輩、何照れてるんですか。こういうのはストレートに言わなきゃ喜ばれませんよ。…青空先輩ですよね…?親戚のお姉さんとかでなく…、すごく可愛いです。本当に良く似合ってます。」
そんな風にジロジロ颯斗の身体を嘗め回すように見る弓道部員達に俺は少し怒気を混ぜた声で言う。颯斗は俺の胸に抱きついたまま啼いている。
「こら、お前ら。颯斗がもっと啼いちまってるじゃねぇか。似合うって言うとコイツ凄く啼くんだよ。ああ〜、よしよ〜し。颯斗。大丈夫だぞ〜」
「っく、うっく…ふぁ…ん」
ああ、どうして俺の行為はそんなに裏目に出てしまうのだろうか。
「啼かせてるのは、一樹の方でしょ。ああ、青空君。大丈夫だよ。ね?落ち着いて」
鋭い指摘を入れた俺の友人誉は颯斗の付け毛のついた髪をサラサラと触りながら俺の胸に啼き付いていた颯斗を優しくはがし涙が流れようとする目に指を当てる。
「ね?せっかくだから楽しもう。大丈夫。普通でいいんだよ。」
「…はぃ」
ほら見なさい。と言わんばかりの視線が俺の目にぶつかる。その目の持ち主はこっちに歩み寄り擦れ違うときに他には聞こえない声で
「上手くやりなよ。彼はとてもデリケートなんだから。」
と言ってくれた。


「…サンキュ。誉」
そうして俺は颯斗に向き直る。
ようやく泣き止んだようだ。
周りを見渡すと何事かと思った野次馬が大量に集まってきた。ここじゃ、キスすら出来ない。鬱陶しい人間の中から突破口を見つけ出す。
「ん。颯斗。俺につかまっとけよ。」
「…え?」
よっと言いながら俺は颯斗を抱え上げ、お姫様抱っこをする。
「わわわ!!!かいちょ、おろし、やっやです!」
「だから掴まっとけって。」
お姫様抱っこにかなり驚いたようでオロオロしながらしっかり抱きついている颯斗は本当に可愛かった。
そうして着いたのが、体育館の端も端。
誰も来ないようなところである。
「颯斗…可愛い。可愛いよ。」
そう言いながら俺は颯斗を降ろさないまま鎖骨にキスをする。
「ひぅ…ん、誰か、来たら…あ、」
「こねえよ。ここ舞台裏だからな」
そしてその麗しい肢体に沢山のバラを咲かす。その度に颯斗は喘ぐ。
「なあ、颯斗。マジで。マジで、可愛いよ。」
そうして俺の欲は手に伝わったらしく、タイトミニスカートの中の脚を沿うようになぞる。
「や、くすぐ…たぃ…やぁ」
そんな俺の動作に敏感な颯斗は妖艶な声を上げる。そして俺は、スカート越しに颯斗の陰部をなぞるようにして触る。
「ひぅん!!だっ駄目ぇ、かい、ちょぉ…あん」
「会長じゃないだろ?颯斗。一樹って呼びなさい。」
「か…かず、き…ん、あ!ふぁ、あん!」
俺の指は嫌なやつらしく、嫌らしい手でスカートの中に侵入する。すぐにわかる颯斗の陰部を触る。
「ん?颯斗。なんもはいてねえのか?」
「だ…って、水嶋先生がはいたらライン出るからって…第一、タイトなら広がらないって言って…」
「そうか。じゃあ、これは…」
チャンス。

侵入してる俺の手は一気に開き、颯斗のこの年齢にしては小さく可愛い双球を手に取る。
そして、フニと握ってみる。
「ひやあ!!や、やあん!!」
ようやく止まったのにまた流れる涙は扇情的で、もっと犯したくなる。
スルスルと指をもっと奥にいれて穴に挿入する。
「やああん!!」
「嫌じゃないだろ?颯斗。」
少しだけ颯斗をいじめてから少しずつ侵入する。指が結構入ったところに存在する楽園は大量の蜜をまとっていた。
「おお、すげえ絡みつきよう。」
「いう、ああん!!ん、ああ…ああん」
だんだんと颯斗の声が快楽を帯びてくる。
タイトスカートを無理矢理まくりあげて陰部を露にしてとろとろに溶けている部分を思い切り廻す。
「あー!!!!いやあ、ああん!!ふぁあー!!!」
甘い甘い声が俺の耳を犯す。
もっといってやろうか、と思ったときだった。美しい旋律が聞こえた。
「これ…」
ダンス音楽だ。
そうか。颯斗が演奏するはずだったけど、颯斗は女装さんだったが故に出れなくなったからCDを使うこととなったのだ。
俺はちらと辺りを見回す。
生憎、いつもの白濁した蜜は出ていなかった。
ふぅと息を吐いてから颯斗に言った。
「Shall we dance?」
「…Yes,let's.」

相変わらず可愛いやつだ。
ま、じゃないと惚れる訳がない。
俺は颯斗のミニスカを元に戻してから、颯斗の手をとった。



「終わったら、また続きしような。今度は俺の部屋で。明日休日だから、泊まってけ。」
と言って。

盛大なエスコートなんて出来なかったけど。
ま、俺らしいからいいか。







水笠様フリリクでした。
ありがとうございましたー。
颯斗君女装!!
とMailで言われた日から結構経ってしまい。
申し訳ないです。

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ