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□儚きものの散る日に―…
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「青空…」
「どうかしましたか?宮地君」
放課後に俺が部活をしていない姿がよほど珍しいのか、青空は驚いた顔をしながら、普段と変わらぬ声で聞いた。
…どうしたらそんな風に感情を声に表さずにいけるのだろう。
「あ、ああ…。その…」
「部活は…ないんですね…。」
「ああ。ない。今日は大会が終わった後で…」
「ああ。優勝おめでとうございます。」
どうもペースをずらされる。
いつもならこいうところ気にはならないのだが…
「で?どうされたのですか?、あ。とりあえず…立ち話もどうかと思うので…、会長も翼君も夜久さんもいらっしゃいませんので、どうぞ。」
なぜだろう。生徒会役員の名前(青空を抜く)全てが挙げられ、その人間が誰もいないとは。
そして、青空の席に尋常じゃない書類の山が…。
俺の部活は一体何なのだろうか。
「今、紅茶を入れますね。待っていてください。」
「あ、いや、いいんだ。」
「いえ…でも、…」
何が何だろうと紅茶を入れに行きたいのか。
と思いながら俺は青空の白い淡雪のような肌を舌腕を掴む。
…余裕に親指と人差し指がくっつくのだが。細い…
「わかりました。では、お話をお聞きしましょうか。」


「同性愛…ってわかるか?」
「そのままの文字で行くと…女性同士、または男性同士の恋愛の事でしょうか?」
「ああ。…俺は…」
実はソレなんだ。
そう言ってしまえば簡単なのに。
そして俺はお前の事が好きなのだといえば。
楽になれるのに。
こんな簡単な事ができないなんて。
「その…っ…」
どうしても言い出せない俺の唇に颯斗はその緩やか、しなやかな指で触れる。
「言わなくてもいいですよ。無理なんてして欲しくありません」
そう、俺はこういうところに惚れたんだ。
この、言いにくい事や、やりにくい事を何もかもを先に読み取って人を救う。
とてつもなく。
好きだ。
「颯斗…。」
俺の脳は思案する事を止めた。
颯斗が俺のことを友人の枠に入れていたとしても、構わない。好きにならせてみる。
愛させてみせる。


「み…や、あ!や、…あ、んふ…」
「颯…斗、名前、よんで」
「りゅ…のすけぇ、ふぁあ!!」
俺は颯斗の脚を思い切り広げさせ、腰を立たせる。俺の白濁と颯斗の蜜が交じり合ってちゅぷりと卑猥な音を出すが気にしない。
「だ…め、ぇ、ぁ、ぁん、ふぁ…」
いけないことだと分かっていても、やってしまう行為は、理性の崩壊が故だろうか。
俺はもっと進もうとして喘ぐ颯斗の身体に白濁で汚れた指で触る。
大粒の汗が玉となって弾けて白濁を洗浄化する。
「ひぁ…ぁ、」
颯斗の喘ぎ声に俺はもう何度目かになるか分からない吐精をする。
正直声だけでいくとは俺も思わなかった。
でも、いかざるをえないだろう。
だって、毎日毎日、精密な機械のような動きをして完璧な彼からは想像できない声、色気を撒き散らす、一種媚薬のような身体。
やばい。もう一回ほどイきそうだ。
「颯斗…、好きだ。」
「…。」
あれ?何も答えがない。
そう思ってちらりと颯斗をみると真っ赤な顔をしてくてんとしていた。
「気絶したか…、」

それでもいい。
好きなんだ。颯斗。

儚いものが綺麗に散る瞬間がとても美しいと感じるのは俺の愛がゆがんでいるから?

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