10*09

□白い液は媚薬入り
1ページ/1ページ


「琥太兄ぃって颯斗君と付き合ってからエッチした?」

郁が笑って聞いてくるのに俺はといえばボォっとしながら、ああ。そういえばそんなことしたことないな。と思っていた。
「したことないな。」
「うっそ。琥太兄ぃなら、もう早くに…付き合って一分後に押し倒すはずなのに?」
「…郁じゃないからな。」
「ふうん。じゃあ、琥太兄ぃ欲求不満何じゃない?」
「別に…颯斗はそういう行為嫌いそうだから…」
考えてみれば始まりは全て俺からだった。
告白したのも俺から、抱いたのも俺から。キスしたのも俺から。だから、そういう行為をするのも俺からなのだろう。だけど、きっと颯斗はそういう行為をすることを望まないだろう。
「でもさあ、琥太兄ぃ?そろそろしないと琥太兄ぃ、エッチの仕方忘れちゃうよ?」
「…そんな仕方知るか。」
「んー?だって琥太兄ぃ、上手いじゃん。」
「何が?」
「色々とだよ。第一、あの副会長様はそれだから、琥太兄ぃにオチたんだよ?」
「そんなんじゃ…」
「そうだよ。だからさ。琥太兄ぃがやりたいって言えばやってくれるよ、きっと。」
そうだとしても、俺は颯斗に犯されることを望まない。そう言うと郁は噴出した。
「あはは、琥太兄ぃが犯されるわけないじゃん。絶対琥太兄ぃは攻めだよ。だから、副会長君は受け。ていうか、あの副会長君、啼いたら絶対可愛いよ?」
そんな不埒なことをさらりと言いのける郁を俺は睨む。
「颯斗に手を出すなよ?」
「勿論。だって颯斗君は僕には啼いてくれないもん。」
「あ。琥太兄ぃ、これさ。美味しいお菓子なんだ。食べない?」
そういって颯斗の会話を終わらして郁はクッキーを差し出した。少しだけ甘いものが食べたい気分だった。
「ああ、ありがとう。」
さくっといい音を立てながら俺の口の中に広がる甘い味につい頬が緩まる。

暫くの間、郁と話しをしながら菓子を食べた。
そんな中、俺の携帯がピロンと音を立て、震えた。
「颯斗からだ。」
「いいよ。出て。」
「悪い。ーーもしもし。ああ。どうした?ん?体調不良?おい、颯斗…お前、無理してたんじゃ…ああ。わかった。薬を持ってくから…。ああ、待ってろ。」
「おや?エンジェルは病気かい?」
「ああ。悪い、郁。俺…」
「うん。いいよ。いってらっしゃい。あ。琥太兄ぃ、これ。」
そう言って郁がボトルを差し出した。中には黄色の液体が入っていた。
「?」
「病気なんでしょ。スポーツドリンクだよ。美味しいよ。」
「わかった。ありがとう。」
郁の厚意をありがたく思いながら、俺はもらったスポーツドリンクと薬を持って走った。
電話越しに聞こえた声はとてもつらそうで、途中、息が切れていたくらいだった。
いつもなら、颯斗は俺に心配かけまいと風邪だろうが電話をしてこないのだが、どうも今日はソレはできないらしく、薬をください。と言ってきた。
「アイツ…またムチャして…」
ダッシュで階段を駆け下り、乙女座寮の颯斗の部屋へ。
合鍵は持ってるから、それでカチャリと開ける。
「颯斗…?」
「ゲホッゴホッ、先…ケホ、生?」
本当に危険なようだ。
俺は早足でベッドに向かい、颯斗の汗ばむ額に手を当てた。
「っ…熱い…。颯斗、無理したのか?」
「いえ…、突然…授業、ハァ…して、たら…」
「視界が暗転した。だろう?」
「ケホ、はい…」
それがムチャなんだが、なぜ気付かないのだろう。
まあ、そこを含めて可愛いのだが。
「颯斗…、郁からスポーツドリンクをもらった。飲むか?」
コクンと頷き颯斗が起き上がろうとする。
それを助けてから颯斗にスポーツドリンクを差し出す。
コクコク喉を鳴らせながらスポーツドリンクを飲み干していく。
「大丈夫か?」
「はい…、ありがっ!ゲホゴホ」
「無茶するな。」
そういいながら俺は颯斗の背中をさする。
なんとなく顔を近づけたからか颯斗の匂いが俺の鼻をくすぐる。
今日はラベンダーの香りだった。
なんとなくムラッとする気持ちを抑えながら、颯斗を見る。
「あ…の…先生、ケホ、あれに、何か…いれ…ました、か?」
「え?いいや。郁からもらって手をつけていないが…」
「そうですか…」
「ん?何か、変化あったか?悪化とか…?」
「いえ…、なんか…先生、来てから…気分が、落ちつか、ゲホッゴホ、」
「気分が落ち着かない?なんだ?なんか入ってたのか?」
そういいながら手を止めてスポーツドリンクを見る。颯斗は全部飲み干したらしく、中身はなかった。
「んー、原材料…別に普通…」
「そう…ですか…はぅ!」
いきなり颯斗が呻くのに俺は驚き、持ってたペットボトルを投げ出した。
「颯斗!どうした?どこか痛むのか?」
「ちがっ…あぅん!」
颯斗にかけていた布団をはがしてみる。
颯斗のパジャマ姿が露になり、颯斗の白く細い足がのぞいた。
しきりに足が動いている。
まさかーー…
急いで携帯を取り出して郁に電話をかける。
「郁!あれに何か入れたのか!!」
「あ、颯斗君飲んだの?」
「とにかく、何をいれたんだ?」
「媚薬だよ。それも結構強力なやつ。」
「なんでそんなの…」
「エッチ、したかったんでしょ。こういう方がいいでしょ。誰かが作らないとね。」
「!そんなことが理由で…」
「全部飲んじゃったなら、早急に入れて移すかしなよ?結構あれ、病人にはきついから…」
郁の忠告も半分聞き流し、俺は颯斗を見る。
真っ赤な顔が倍に赤くなり、目がトロンとしていて、そこから涙が流れている。
痛みをこらえてかシーツを強く握っている。
「いう…やあ、ああん!!」
まずい。きっと颯斗は純情だから、そういう行為なんかしたこともないだろうし、聞いたことすらないだろう。だからこそ、颯斗にそういったことをしたくなかった。
だけど。
今、颯斗の中にある大量の欲を放たなければ、颯斗は辛さで死んでしまいかねない。
だったらー…


付き合ってから、そういう行為をしたいな。とは思ってはいた。だけど颯斗にそんなことをするのを躊躇もしていた。
だけど。仕方ない。

覚悟を決めて俺は、颯斗のパジャマの下を下着ごと脱がし、真っ赤に腫れ上がっている陰部を露にする。
「や、せんせ、ハァ…何…ふぁ…」
初めての感覚に身体がついていかないのか、身をよじっている颯斗の上に乗り、俺も上を脱ぐ。
真下から見る颯斗は扇情的で、綺麗な体には玉のような汗が浮いている。
「大丈夫…落ち着け…」
す、と伸ばした手に颯斗のそう大きくない双球をのせる。
突然の衝撃に我に返ったのだろう、颯斗が啼き叫ぶ。
「ひぅ!!いやあ、せんせい、触ら、ないでぇ」
コロコロとしこりを抑えてはまた放しを繰り返しながら、颯斗の汗ばむ身体に触れる。
「や!…冷た…ぁい…」
するすると手を上へ進ませ、小さく赤い装飾にキスをする。その間にも颯斗の双球を弄ぶ。
「いやあ、いやあ、せんせ、やあ…、」
首を振り啼く颯斗は俺の頭をポスっと叩く。
感じる感覚にどうしようもないのだろう、颯斗の陰部は真っ赤に腫れ上がるだけで、欲を放たない。
「じっと、していろよ。」
す、と前かがみになって俺は颯斗の双球を弄ぶ手をとめ、その手を中に差し込む。
「いあーーあ!!やあん!!やあ、やあ」
指の第二間接あたりまでイッキに挿れて廻す。そこは妙に絡み付いてくる。
「しぇん…せぇ…やあ、そこ、くりゅくりゅしないでぇ…変に、らっちゃうよぉ…」
「変?大丈夫だ、颯斗。それに、ここすごく絡みつく。本当はここが欲しいんだろう?」
「ひう…やっやぁ、ひゃうん!!」
颯斗が啼くのを見て俺は興奮する。
もっといろんな顔を見たい。
それならー…
俺は体制を寝そべるようにして、颯斗の足をガバッと広げる。
小さい双球がぷるんと揺れる。
「せん…せ、?え…、や、やあ、駄目、せんせ、駄目ぇ、や!」
颯斗が気付いた時にはもう遅く、俺は颯斗の双球を口に含む。
舌で、慣らした穴に舌を挿れチロチロと踊らす。
「いやあ、せん!はあん!!あ、ああん!!」
少し舌に苦いものを感じた。
(出そうか…)
もっと、刺激を強くするため舌を延ばして、最奥へと挿れる。
両手で穴を広げ、舌の入る道を広げる。
「ひゃあん!!あ、ふぁん!!」
今だ。
俺は心の合図で舌を一気に引き抜いた。
どぷどぴゅという卑猥な音と共に流れ出る白濁を俺は全て飲み干すことに勤めた。
顔を上げても直、出てくる白濁は終わりを知らない。
どぴゅどぴゅと小さい双球に纏わり着くように吐き出される白濁は、媚薬入り。
「ひぅ…すぅ…」
啼き声だった颯斗の声もいまや、穏やかな寝息となりあたりに響く。


「ごめんな。」


俺はそう言って愛しい恋人の華奢な身体を抱いた。

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ