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□嗚呼、好き好き好き
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ぼんやりしている。といわれれば、そうだろうと思う。だけど、まあ。それは表面的なんだ。って思えるときがこの頃多々ある。
本当はもっと。もっと。

「先生は、強引なんですよ?」
ふふふっと口元に手を当て、上品に笑う恋人を見つめてから、ゆっくりその手を掴んで、無理やり唇を合わせた。
(嗚呼。確かに。強引だな。)
そう思った。だけどそれは颯斗にだけなんだ。普通の人間なら、いつも通りつらつらと過ぎていくだろう。
そう言うと、俺の恋人は顔を真っ赤にして、ふいと視線をそらした。
「なんで、照れてるんだ?」
「っ…だ、って…なっなんでもない…です」
一回言おうとした事を飲み込むのは颯斗の癖であることは当に分かりきっている俺はそのまま、華奢な彼を押し倒す。
「せっ先生!」
「なんだ?颯斗。教室とかじゃないから、ああいうことしても大丈夫だろ?」
そう言って、俺は颯斗の、倒した時にちらりと見える白い肌をさわさわと触る。
そんな仕草にさえ敏感に感じ、ひぁ、と啼く颯斗は早くも溜めていた涙で大粒の瞳を潤ませ、そうじゃないです、と言った。
「じゃあ、なんだ?」
「…、先生の…ベッド、汚してしまいます…」
そう言う俺の恋人は本当に可愛くてー…
「気にするな。そんなこと…」
「気にしますよ…、ぁ!」
「じゃあ、最初からトバして、そんなこと考える余裕をなくしてやるよ。」
そう言って俺は颯斗の目じりに溜まっている流れきらない涙を舌でぬぐう。舌にほんのり塩の味がする。
「、あ、せんっ…せ…」
「名前、呼べよ。颯斗。」
「琥…琥太郎さ…ひゃあ!」
いきなり颯斗の細い腰がビクンと跳ねたのを見て俺は驚く。
まさか、自分の手がこんなにも早く颯斗の陰部を求めていただなんて。なんて嫌らしいのだろうか。
スルと、颯斗のズボンの中を手が侵していく。張り付く下着をすり抜け、そのまま、もうすでに勃ち上がりかけている颯斗の小さな肉棒を掴む。
とたんに颯斗の腰が揺れて、あ、やあ、と啼きついてくる。
シュリュシュリュと音を立てて纏わり付く颯斗の衣服を取っ払う。するとイッキに露になる、白い淡雪のような肌が俺を狂わす。
俺の下半身がうずく。
「なあ、颯斗。もうさ、何もなくていいか?」
「何も…ない?」
「ローションとかさ。」
とたんに颯斗がひう!という声を出す。
どうした?と俺が聞くと可愛らしい声で、
「い…たいの…や、やぁ…」
と啼いてきた。
「大丈夫。痛くはしないから。」
「っく…ほ…んと…?」
「本当。だから、もう挿れてもいいだろ?」
そう俺が颯斗の顔に自分の顔を近づけて言うと、颯斗の涙の伝う頬が緩んで、はい。と微笑みながら言われた。
「わかった。じゃあ…」
そういって、俺は自分のズボンのジッパーを下げ、自身の肉棒を曝す。
何度かもう、先にイっているそれは、また熱をもち、パンパンにはれていた。
「いくぞ?」
そう言って俺は颯斗の陰部を思い切り裂くような勢いで自身を突っ込む。
「やあーーー!!!あ、ああ!!んああん、はあん!!」
颯斗の陰部はズズという音を立て、俺自身を大量な蜜のたまり場、宝庫へと迎え入れる。
最奥まで到達したであろう頃に俺は自分の部屋を見回す。
はひゅはひゅと喘ぐ声が俺の肩から聞こえる。今は、颯斗と俺、二人繫がっている状態で抱き合って向かい合っている。
そんなことをいい様に思った俺は、何かないかと辺りを探る。
(あった。)
「意識…トバすなよ?颯斗。」
「え…、ひゃ、あ!」
俺はくるりと颯斗を繫がったそれを軸として、回転させる。丁度颯斗は俺の膝の上に座っていて、俺に太腿を支えられて、秘部をさらけ出している状態となっている。
そして、それはー…、
暗い部屋の窓によく映えて映っている。
「や、やぁ、琥太郎せんせ…やあ、やあ」
顔を真っ赤にして、目をそらす颯斗の顔は涙で溢れている。
「颯斗、そらしちゃ駄目だろ?しっかり見ないと。ほら?俺ら、繫がってるぞ。」
颯斗の肉棒は勃起していて臍あたりまで勃ち上がっている。そしてそこから視線をそらし、下部へいくと、颯斗の陰部に入っている、俺自身が丸見えである。
「や、琥太郎さん、恥じゅ、恥ずかし…や、やです。琥太郎さ…やあ」
本当に恥ずかしいらしく颯斗の涙の量が増す。
(まあ、俺も満足したし、いいか。)
そう思って俺は颯斗の向きをまたくるりと変える。
「これで…映らない。じゃ、もう一回、やってもいいだろ?」

だけど、繫がりを絶つ気は今はない。
それは、颯斗が好きだから。
嗚呼、好き好き好き!!

本当に好きなんだ。大好きだ。
颯斗。

嗚呼、好き好き好き!!!!

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