替え歌

□緋色の命
1ページ/2ページ

昏い山にに攻め込んだ
愚かな軍を囚えた
男は未来(あす)を見つめて
『紅玉』(ルビー)の液を零した

天下統一夢見てた
親友(とも)と共に行く戦場へ
張り巡らした策謀
幾千の影が森を駈けてゆく

偽りの黄昏に染った戦場を焦がした焔は揺れ躍る
唯豊臣秀吉の為『僕』は戦う
けれど病に蝕まれ身体は動かない

僕には夢があるんだ

男の囁きは森の魔性
親友(とも)を穢す者には災いを
終わりへ向かう呪われた命で

僕には夢があるんだ

男を突き動かす法則
大切なモノを守る為 大切なモノを奪い続けるという矛盾
秀吉…天下は君にこそ相応しい

指針となるのは主観と謂う名の『怪物』(モンスター)
鳴呼 また一滴 男が血を零して行く

夢はまだ続いている

狂った自我(エゴ)が視せる幻想(まぼろし)
歪な螺旋を描いて繰り返す
癒えない病に苛まれ続ける『僕』は
『柘榴石の雨のような』(Like the Rain of Garnet) 鮮血に染まった緋色の『命』(life)

僕には夢があるんだ

身体の底から足音響かせ駈けて来る
鳴呼 もう何も見えないよ
秀吉 お別れだ

→アトガキ
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ