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今回はちょいえろな雰囲気を目指して見ました!
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浴室のドアを開くと、中から清潔な甘い香りと共に白い湯気がふわっと吹き出す。
湯気に包まれていた体は暖かく、外気の冷たさが丁度良い。
「ほら、ミラくん」
「……ん……」
腕の中でくったりと力の抜けきった様子を見て、やれやれとタオルを手に取り、彼女の身体から水分を拭き取っていく。
彼女がこうなったのは自分のせいだという自覚があるので、こうして世話を焼いてやるのもやぶさかではない。
「まだ寝ないでね」
「はぁい…」
かぼそい声で返事をかえした彼女に下着を履かせ、襦袢を着付ける。
淡く色づいた肌には、先程の名残の痕が幾つも刻まれている。
それに奇妙な満足感を覚えながら自身も身支度を整え、再びミラを抱え、寝台へと運んだ。
自室に帰してやるつもりなど毛頭無い。
されるがままの柔らかな肢体を寝台に横たえて、自らもその隣に身体を滑り込ませる。
一人用の寝台は二人では少し窮屈だが、彼女の身体を腕に抱き込むようにしてしまえばその狭さも気にならない。
「ミラくん」
「…んん」
髪を梳き、口付けてやれば、半ば眠りの中にありながらも健気に応えてくる。
「少し無理をさせすぎたかねぇ」
寝台で三回、浴室で二回。
これ以上されたらふやけちゃいます…というのが、最後に彼女が発する事が出来たまともな言葉だった。
後はひたすら鳴かされて、途中で何度か意識を飛ばしたお陰で今はこの有り様だ。
淡白そうに見えるらしいが、自分は完全に肉食だと自負している。
今夜も、いつもはこういった事に奥手な彼女に、恥じらいながら「誘ってもいいですか?」とおずおずと尋ねてくるものだから、つい年甲斐もなく張り切ってしまった。
「…ミラ」
耳元で囁けば、彼女の身体がぴくりと反応する。
無意識に身をすり寄せてくる彼女を抱きしめながら、深い満足感に浸っていた。
「愛してるよ、」
完全に意識がないのを確認してから、彼女の耳に囁きかける。
見られなくて良かった。
今の自分は、きっと、緩んだ顔をしているはずだから。
明日の朝起きればいつも通りの表情で、彼女を起こしてやらなければならない。
だから今だけは。
優しく優しく彼女の背中を撫でて、そっと瞳を閉じた。