Original Story

□はじまりはここから〜ep5〜
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「あかり〜!!」

だから、ち−ちゃん。大きい声出すとびっくりするって。

「ち−ちゃん。おはよう。朝から元気だね。」
「おはよう。あかり。それよか、部活決めた?」
「決めたというか流れというか、なんというか…。」「?」
「入ったのは、入ったよ。」


うん。入ったか入ってないかと問われれば、この場合入ったことになる。

「何部?」
「…放送部。」
「へぇ。話すのあんまし好きじゃないんじゃなかったっけ?」
「うん。そうなんだけど。まぁ、いろいろありまして…。」


そうなんだよ!ち−ちゃん。いろいろあったのよ…。

「まっ、頑張んなさい!」「う…うん。」

っていうか、よく知りもしないで入部してしまったけど…大丈夫なのかな?

「ほら、早くしないとチャイム鳴っちゃうよ!」
「えっ。ち−ちゃん待って!」

さすが、女バス。足速っ!ち−ちゃん速すぎるよ。






―放課後―

私は今、放送部部室の前にいます。

なぜ入らないのかって?

できるものなら入りたいわっ!!

っていうか、あの見知らぬ男子集団は何?
あんな集団、前はいなかったじゃないか。

それともなんだ。放送部を廃部にしようとする裏集団か?


と一人悶々と考えていたらポンと肩に手をおかれた。

「うわっ!」
「なぁに?そんなびっくりしちゃって。」

ぶ、部長さんでしたか。
裏集団の一人かと思いましたよ。

「い、いえ。何も。」
「そう。じゃぁ、そんなとこに立ってないで入って。あかりちゃんは部員なんだから。」

そんなこと言われてもですね。部長さん。
あいつら裏集団ですよ?
いいんですか?


と、部長さんは私の目の向けている先を見てうなずいていた。

「あかりちゃん。」
「はい。」

な、なんだろうか。

「ごめんねぇ。紹介するの遅くなって。」

ん?なにを?

「あっちにいる男子たちはみーんな一年生。あかりちゃんと同じ学年で放送部員。名前とかはそのうち覚えられるから心配しなくても大丈夫よ。」

え?えぇぇぇぇぇぇ!!

あの裏集団…じゃないか。男子集団は放送部員なのか?!
しかも、同じ学年だって?
そんなのありかよ!

っていうか、女子は?
女子はいないのか?


「部長さん。」
「なに?」
「女子は他にもいるんですよね?」
「…………。」

そこなんで沈黙?!

「うーんと。二年生にはあと二人いるよ。…一年生は…これから入れる予定。かな?」

そ、そんな!
笑顔で言わないでくださいよ!

「まぁ、大丈夫よ!」

なにがだぁ!!

「とりあえず。放送室の使い方について説明するね。一年生ー。ちょっと来てー。」

こ、来なくていいよ。
なんか、オーラが怖いし。

バタバタバタバタバタっ。ドンっ。
ガチャ。


な、何人いんだよ!
こいつら!
っつうか、こいつら本当に同い年か?
ハンパなく背高いっすけど…。あ、でも、小さい子もいるんだなぁ。

じゃなくて。




「部長、なんですか?」
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