二次小説
□恋文
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―好きだ。―
銀時side
「お妙〜。」
と言って、お妙の首に腕を回す。
「なんですか?今、すごく忙しいのに。」
と文句をこぼす妻。
「いやいや。全然忙しそうじゃないですヨ?」
「なにか仰いました?銀さん?」
「い、いえ。なにもございません…。」
ちったぁ、愛しの旦那さんに構ってくれてもいいんじゃね?とか思ったが、こんなこっ恥ずかしいことは言えねぇし。
要は、妻には頭が上がりませんのよ、俺は。
そう思う、銀時であった。
妙side
妙は本棚の整理をしていた。
しかし、銀時が甘えてくるものだから、つい流されるところだった。
「よし。本棚の整理はおしまい、と。」
と、本棚の整理を終え、お茶でも飲んでゆっくりしようと思っていたらふと、ある一冊の本が目に留まった。
手に取った本はなによりも大切な本。
いや、大切なのは本ではなく、“その中身”。
開かれたページには白い封筒。
「銀さんは覚えているかしら?」
たった4文字しか書かれていない手紙。
そして、私の一番好きな花が添えられている。
―好きだ。―
「ふふ。」
自然と笑みがこぼれる。
「今も昔も照れ屋なんだから。」
そう、つぶやいた。
たった4文字の恋文。
私の一番好きな花。
私は昔も今もこれからもずっと、照れ屋な貴方が大好きです。