**短 篇 集**
□*…それは恋にも似た…*
1ページ/2ページ
本当の気持ちは…
まだ始まっていなかった…。
それは恋にも似た
幾度肌を重ねて…。
貴方の熱。
貴方の重み。
貴方の形。
貴方の声、表情。
すべて見てきたつもりだった。
でもね?
貴方が触れる其処からまた…。
私が溢れ出るの。
憎悪と嫌悪。
罪の意識と正しい気持ち。
苛々が止まらない。
『キラ…?キラぁ?キラってば…』
「あ…フレイ…どうかした?」
最近のキラは、以前に増し、私を見ない。
何故?
あんなに躯は求めてくれるのに?
まるで私の声が届かない何処かに居るみたい。
─ソンナノ許サナイ─
『もう…キラったら、何度も呼んだのよ?』
「ゴメン、気が付かなかった…なに?」
何よ、その態度…気に入らない。
貴方は、私だけを見て、私だけを思って、私の為に生きるの!!
ぢゃなきゃ…
『そう…忙しいなら、後で良いわ』
その後…キラと話す機会なんて、無いに等しかった。