**短 篇 集**

□* 運命ノ輪 * 後編
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『イザーク、遅かったぢゃない??』

先にホテルの部屋に戻っていたフレイは、イザークを待たずに夕食を摂っていた

「あ…あぁ…」

どことなくぼんやりとした様子のイザークを不思議に思いコッソリと近寄る
鍛えられた軍人とは違いいくらコッソリ近寄ろうと普段のイザークならば気がつく
だがしかし
やっぱり今日のイザークは違っていた


『…ワァッッ…!!』

「ぅわぁッッ!?」



…………

胸の辺りに手を当てながらゼィゼィと息を切らしフレイを睨みつけるイザーク
全然まったく自分の気配に気がつかずに背中に一発くらわしてしまい驚くフレイ

『うそ…』

「貴様ぁああ…」

『いや…まさかとは思ったんだけどね? マジ?』

「許さんッッ」

『イャッ…ャメ… アァッッ!?』

逃げ腰のフレイの腕を掴むと乱暴にベットへと押し倒し組み敷くと腹部に手を宛い指先を過敏に動かす

『アァッッ…ャッ… ンンッ!?』

それを抵抗する様に必死にもがくが男と女では力の差は歴然でまったく効果が見られない

『イザーク… ダメッッ… ャダッ…アァ ァアッ』

瞳の淵には涙を浮かべ許しを懇願するフレイ
それを見下す様に妖艶な微笑みを浮かべるイザーク

「違うだろ? そうじゃない… 教えただろう フレイ…?」
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