§書庫 弐§
□一瞬でも幸せと思えたら、それが人生
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今日は何の日?
そう、10月31日はハロウィンの日。
「お菓子くれなきゃ、悪戯しちゃうぞ☆」
なんて、甘ったるい言葉を俺はそこら辺の女に声掛ける。
え?たらしって?
違ェよ。
俺、今バイト中だから。
相変わらず、万事屋の収入は不安定で…
久しぶりに電気が止まって、流石に困った俺は、狂死郎に頼み込んで高天原でバイトしている。
世間はハロウィンで、周りはおばけやカボチャをかたどった物をあちこち見かける。
そういや、狂死郎のおかんから南瓜届いてたな…って、今はそんなこたーどうでも良い。
客引き。所謂キャッチをやらされてる俺。
ドラキュラのコスプレして、街行く女に"金"という名のお菓子を強請るために、呼び込みしているわけだ。
「むしろ私は銀さんに悪戯された、「テメェは来ないでいーんだよッ」
相変わらず俺をつけ回してるドM女を蹴散して、俺は仕事に集中した。