§書庫 弐§
□欲しい物ほど手に入らない
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「こんな…こんなことをして、俺が手に入ると思うなよッ」
黒い闇の中、沖田の陰謀によって閉じ込められた土方。
手足を鎖で繋がれる部屋は、時間が全くわからない。常に真っ暗。
窓一つない淀んだ空気の中、感じる人の気配は土方と沖田だけではない。
「手に入る?フッ…既に手足に自由のないアンタは俺の物以外の何者でもありやせんぜ」
いきなり視界に向けられた光に、思わず土方はぎゅっと目を瞑った。
顔が見えぬよう、土方に向けられ宛てられる懐中電灯。
衣服をまとっていない土方を舐め回すような視線があちこちから降り注がれる。
座り込んだままの土方を、一人の男が背後から回り込んで股を開かせる。
「テメェッ」
ジタバタと抵抗する土方の顎を掴んだ沖田が耳元で囁く。
「土方さん、アンタに逃げ道はありやせん。抵抗して酷い目に遭わされるか、大人しくされるがまま輪わされるのかの二つに一つでさァ」