§書庫 参§

□八方美人は嫌われる
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「おい、高杉。貴様よくもまぁ毎日毎日、人間じゃないモノを相手に…」

「テメェにゃ関係ねェ」



自分の好みとあらば、天人であろうが、何であろうが、好き放題やっていた高杉にいい加減見ていられなくなった桂。

" 松陽先生が生きておられたら、何と思うか…"と、溜め息混じりに呟いた桂に、高杉は一気に殺気立った。



「だったら…本気で誰かを愛して守れ。とでも言いたいのか?」



獣のような瞳で桂を睨む高杉は、そのままじりじりと桂に詰め寄る。

桂もまた、凛々しい瞳で睨み返すも…次第にその色は動揺に染まり、高杉から目線を逸らした。

その瞬間…



ドサッ



「な?!貴様何を?!」



隙の出来た桂を押し倒した高杉は、尚もその妖しい瞳で桂を見つめる。

そんな高杉の瞳に捕らえられた桂は、ただ硬直することしかできずに居る。
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