§書庫 参§

□今宵、月が見えずとも[博打踊子-Another Story-]
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『鬼兵隊に余計なものはいらねェ』



『ただ、俺の意思に続く者だけでいい』



『前も後ろも関係ねぇよ。行く先を見失っちまったら、俺の背中を捜せばいい。地の底からだろうと雲の上からだろうと、

俺がお前を必ず目指すところまで連れて行ってやる。何も心配はいらない、俺を信じてさえいれば俺たちの目的は一緒だ。

共に行こうじゃねーか!!』






江戸爆撃を企てる手前、何故か脳裏に浮かんだのは自分でも歯の浮くような口説き文句の決め台詞だった。

その甘い言葉は、俺が目指すこの世界の破壊に必要な人手を集める為のもの。

本心から言ってるんじゃあねぇ…ただ目指す野望の為に。そう…



俺はただ壊すだけだ、この腐った世界を…!!




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