§別館書庫§
□テロリストからすれば、自分が正義
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「だーかーらッ!テロなんてやめろって言ってんだろッ!」
「それ以外どんな手段があるってんだよ!!」
いつも通りの痴話喧嘩。
呆れている河上と武市。少し恨めしそうな目をしている来島。
これはいつもの光景だ。
人を傷つけない攘夷活動がしたい土方と真逆で、過激派の高杉。
いつも意見がぶつかり喧嘩するのは日常茶飯事。
そんな二人が何故この鬼兵隊に属しているのかというと…昔からの腐れ縁。
そして…互いを想い合っているから。
「チッ、こんなことなら穏健派の桂について行けば良かったぜッ」
「…ひ、土方殿?落ち着くでござる」
「あーそうかよ。だったらさっさと船から下りて、どこでも好きな奴の所に行きやがれッ!!」
「晋助さまッ」
言いすぎであろう土方の言葉にブチ切れた高杉は、怒鳴るように言葉を吐き捨てて自室へと行ってしまった。
土方も苛立ちがおさまらないまま、船上へと向かった。