短編集
□運命の赤いシャーペン
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「おはよー」
「おはよ」
翔「おはよう」
この朝の挨拶から俺の一日が始まる。
俺はこの挨拶が好きだ。
だって…
名無しさん「あ、翔くん、おはよ」
翔「おはよっ」
大好きなこの子と喋れるから。
名無しさん名無しさん。
俺のクラスメイト。
そして俺の隣の席。
あの笑顔は俺を幸せにしてくれる。
『翔くん』
そう呼ばれただけでも高鳴る俺の胸と気持ち。
…ってなんか女々しいな〜、俺…。
そう思いながら鞄から荷物を取り出す。
ごそ…ごそ…。
ん?
ごそごそ…。
…………。
ペンケース、忘れた…。