伝勇伝

□愛の形?
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空が青々と晴れ渡り清々し四月に入った日の朝。

















………いや、あり得ない。夢を見てるんだ…うん。まあ国王の側近だし、過去にも色々普通とはかけ離れてることしてるけど…

いや、無いな。無い無い無い無い無い無いから!

というか過去の俺バカァァァァ!!死ね過去の俺死ね!










クラウ・クロムは自分の執務室で取り返しのつかない大失態、軽々しく言ってしまった失言に気付いた。…というか気付かされた。


目の前にいる男に。


いつも誰が見ても根暗君なのに今日は何故か可愛らしい感じがし、普段は闇を宿している瞳は真剣にクラウを見つめている。
そのせいかクラウとあまり変わらないはずの長身も少し小さく見え……


なんか実況してる自分が変態染みてる気がするのは気のせいかな?だってあり得ないもんな…

でもほんとにそんな感じなのだ。


そしていつもとは一風変わった、というか変わりすぎた彼はいきなり部屋に押し掛けてきて、



「愛とはなんでしょう?」


とかいう訳の分からない質問をしてきたのだ。

何故そんな質問を俺にしてきたのか聞いてみると、俺は少し前に愛とか恋とかの話をこいつにしてしまったらしい。だから詳しく聞こうとやって来たということだ。

確かに記憶にあるからこいつの言ってることは正しい。


しかしその先が重要だ。


「というわけでデートに行きましょう。」

「はあぁ?」

「愛し合っている者たちはデートというところに行くらしいです。なので…」

「おまえ、言ってる事がよく分からん、俺は男。おまえも男だろうが。まあ、そういう愛の形もあるが…俺たちは愛し合ってないだろ。あとデートは場所じゃない。」

「女だと本気にして後で面倒くさいんですよ、それに大丈夫です愛ぐらいは何とでもなります。実践が大切と言うでしょう。」

「……愛ぐらいって、愛を学びに来たのに?」

「………あっ」











そのあと俺はフロワードに言いくるめられなぜか俺はフロワードとデートすることになってしまった…
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