ひとつだけの愛 


□ひとつだけの愛(改訂版) 第3話
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退院当日。

よう子「ありがとうございました。」

そら「じゃあ、行こうか?」
助手席のドアを開け、私を乗せ、そらさんは、運転席へ。

そら「官邸に行って、総理へご挨拶するから。ね。」

よう子(なんか、そらさん…、いつもより緊張してるよね?)

そら「?よう子ちゃん? 聞いてる?(笑)」

よう子「えっ あっ、はい。なんか、緊張してきちゃって…。」

そら「だよね〜?オレも、今、すっげー緊張してるもん。でも、総理には、ちゃんと話さないと。ね?」

官邸に到着。総理執務室へー

総理「よう子、退院おめでとう。良かった。良かった。」

よう子「お父さん、心配かけて…、ごめんなさい。」

そら「総理、しばらくは、お嬢さんと一緒に住むことになりました。いいですか?」

総理「早すぎないかな?」

そら「僕のマンションなら、セキュリティも万全だし、変なヤツらも簡単には入れないですし、危険から回避出来ると思うんです。」

総理「よう子は、どう思っているんだい?」

よう子「私も、そらさんと一緒に暮らしたいです。」

総理「そうか。わかった。ただ、広末くんこれだけは、守ってくれ。」

そら「はい。なんでしょうか?」

総理「よう子と正式に入籍するまでは、一線を越えないと約束してくれ。綺麗なまま、よう子と一緒に暮らしてくれ。」
そら「わかりました。」

よう子「そらさん…。」

総理「わかった。広末くん、よう子を頼んだよ。」

よう子「お父さん。ありがとう。」

そら「総理、ありがとうございます。」

SPルームへ、三人で歩いて行き…。

そらさんがノックをする

海司「どうぞ。って、そらさん、よう子

瑞貴「退院おめでとう。よう子さん。」

そら「班長は?」

瑞貴「いるよ。班長〜、そらさんが来ました。」

桂木「そら、よう子さんと一緒に暮らそうって本気なのか?」

そら「はい。」

総理「桂木くん、話がある。みんなも、聞いてくれ。」

よう子(お父さん…?)

総理「広末くんとよう子が付き合ってるのは、知ってると思うが、私は、2人の同棲を許した。」

一同「「ええっ〜 マジで〜」」

桂木「総理、ゆくゆくは二人の結婚も認めるってことですか?」

総理「そのつもりだ。」

秘書「総理、外務省から電話です。」

総理「わかった。じゃあ、娘を頼んだよ。」

一同「お疲れ様です。」

桂木「そうか。総理が認めたなら…。仕方ないか。今夜、玉川さんの退院祝いをしよう。」

海司「カラオケボックスでやりましょう。」

瑞貴「そうですよ。そうしましょう。」

昴「よう子、ホントにそらでいいのか?」

よう子「はい。そらさんが一番です。私には、そらさん以外はありえないです。」

そら「よう子ちゃん。」

桂木「総理が認めたなら、仕方ない。」

そら「班長、ありがとうございます。」

そして夜ー

カラオケ店に集合。

それぞれが、思い思いの歌を歌う。

憲太「では、桂木斑全員で、SMAPを歌います。」

よう子「えっホントに

イントロが流れ…。

全員「ナンバーワンにならなくてもいい もともと特別なオンリーワン

桂木「花屋の店先に並んだ色んな花を見ていた。人それぞれ好みはあるけどどれもみんなきれいだね

昴「この中で誰が一番だなんて争うこともしないで バケツの中誇らしげにしゃんと胸を張ってる

海司「それなのに僕ら人間は どうしてこうも比べたがる? 1人1人ちがうのにその中で一番になりたがる?

全員「そうさ僕らは 世界に一つだけの花 一人一人、違う種を持つ その花を咲かせることだけに 一生懸命になればいい

そら「困ったように笑いながら ずっと迷ってる人がいる 頑張って咲いた花はどれもきれいだから仕方ないね

昴「やっと店から出て来た その人が抱えていた 色とりどりの花束と嬉しそうな横顔

瑞貴「名前も知らなかったけれど あの日僕に笑顔をくれた誰も知らないような場所で咲いてた花のように

全員「そうさ僕らは 世界に一つだけの花 一人一人、違う種を持つ その花を咲かせることだけに 一生懸命になればいい

海司「小さい花や大きな花一つとして

全員「同じものはないから ナンバーワンにならなくてもいい もともと特別なオンリーワン

よう子「……。ありが…とう…。この曲、大好きなんです。」涙をこらえながら。

そら「みどりちゃんから聞いた。よう子ちゃん、この曲が大好きだって。あと、よう子ちゃんは、オレにとって、もともと特別なオンリーワンだもん。オレの気持ちだからさ」と言って抱き締める。

瑞貴「あぁ〜あ、やっぱ、抱き締めちゃったよ〜。」

海司「まぁ。仕方ないか?」

昴「そうだな。2人の世界になってるし。班長、どうします?」

桂木「邪魔したら悪い。行こうか?」

と言って、他のSPメンバーは出て行きかけた。

そら「ええっ、みんなどこに行くんだよ

瑞貴「2人の世界を邪魔しちゃいけないから。じゃあ。」

よう子「……そらさん、行っちゃいましたね…。」

そら「よう子ちゃん…。オレのお嬢さんになってください。2人で幸せになろう。」と言って指輪を私の左手薬指に。

よう子「そらさん…。」

そら「ホントは、夜景の綺麗な場所でプロポーズしたかったけど。」

よう子「ありがとう…。」

そら「大好きだよ。」と言って抱き寄せられ、長いキスをした。

翌日ー。

そら「総理、お話があります。」

総理「ん?なんだね。改まって。」

そら「総理、いえ、お父さん、よう子さんをお嫁さんに下さい お願いします。これからも、命がけで、よう子さんを守ります。」

よう子「そらさん…。」

総理「わかった。広末くん、よう子を頼んだよ。よう子、幸せになるんだよ。」

よう子「お父さん。ありがとう。」

そら「総理、ありがとうございます。」

総理「まだ、入籍までは一線を越えないでくれ。」

二人「はい。」

総理「二人の婚約パーティーもしなきゃいけないかな?ハハハ。」

よう子「お父さん…

総理「桂木くんたちには、報告したのかい?」

そら「まだです。」

総理「私から、話そうか?」

お父さん、そらさん、私の3人でSPルームに向かう。

SPルームには、桂木さん、海司がいた。

桂木「総理、お疲れ様です。」

総理「みんなに話があるんだが、一柳くんと藤咲くんは?」

海司「昴さんと瑞貴は、他の班の応援に行ってるっすよ。」

総理「じゃあ、今いる人だけでも、報告しておこう。」

桂木「なんでしょうか?」

総理「広末くんとよう子がこの度、婚約することになった。」

海司「マジっすか?」

そら「うん。昨夜、プロポーズした。ね、よう子ちゃん。」

よう子「はい

桂木「そら、これからは、責任が重くなるが、頑張れよ。」

そら「はい。」

そして、私のアパートに向かい、必要最低限のモノをまとめに行った。
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