オリジナル

□Dirty Essence
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『んぁ…』

『ヤバい…イきそう』

『ぁ…お、俺で…イって…智也』

『そんなこと言われたらっ俺…くっ!!』

『ああぁぁっっ!!!』

『澪さん…』

『はぁ…智也…』


ベットの上で激しく繋がり合っていた男2人は、お互いを愛惜しむように、最後にキスをかわす。








「はい、OK !!」
「お疲れ様でーす」

スタジオ内に響きわたる声。
さっきまで一歩も動くことのなかったスタッフたちが、慌ただしく動き始めた。

ここは、都心にある某スタジオ。
今ちょうど撮影が終わったところだ。
撮影と言っても、普通の映画やドラマなどではなく、AVつまりゲイビデオの撮影。
しかし、台本があったり、設定があったり、もしくはどちらもなかったりすることもある。

今回の撮影は、名前はそのまま、年下×年上で年下が年上のことを溺愛しているという設定であった。

俺、森ノ宮 玲音(モリノミヤ レイオン)はネコ専門のAV俳優 宮園 澪(ミヤゾノ レイ)として、この撮影に出演していた。

相手は入ってまだ1ヵ月ほどしか経っていない、1才年下の鳳 智也(オオトリ トモヤ)だった。
長身で金髪頭なのに、わんこ系な智也は玲音にとてもなついていた。
技術はまぁまぁだが…


「澪さん、抜きますよ…」

「あぁ。……んっ」


俺は、智也の言葉に答えながら、自分の中から、智也のものが抜けていく感覚に喘ぐ。

通常のAVなら、ヤったふりでもいいのだろうが、俺が所属する事務所の撮影では、リアリティを売りにしているので、実際にヤらなくてはならない。
唯一の救いは、イってもイかなくてもどちらでもいいということだ。
映像加工の技術で後付けができるかららしい。
まぁ誰だって、相性はあるからな。


「すいません、俺…中に出してしまって…」

「いえいえ。お疲れ様」


今回だって、俺はイってないが、智也はイってしまっていた。

俺はショボンとする智也の頭を撫で、真っ白なバスローブをはおい、ベッドから降りる。


「お疲れ、宮」

「お疲れ様です、澪さん」

「またよろしく、姫宮」

「ありがとうございました」


スタッフの言葉に笑顔でお礼を言い、シャワー室へと向かった。








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