お前を迎えいれること


「三成、愛してる。だから正室として儂のもとへ来て欲しい」

「は、」

「儂は本気だ。だからぜひ、儂と一緒に結婚しよう」

「ちょ、ちょっとまて家康。私と貴様は敵同士で…「そんな事関係無い!三成の気持ちさえあれば何でもいいし、何でも乗り越えられる!」

「ぅ…」

いつになく本気なその目。
いくら不本意だとは言え二人はいがみ合っていた仲な訳で…中々三成は決断が出来ない。

「わ、私が正室なんかにいったって反対する者が大勢でいくらなんでも…!」

「その心配は無い!三成と儂だけが入れる部屋を設けている、不安なら信頼できる家臣だって、三成の愛刀だって手元に置いといてもらっても構わない」

「……、」

「…それに…儂も一緒に居るだろう」

家康は今日初めておどけたように笑って見せた。

「……そうだったな…貴様はそう言う奴だった。いつも私に…」

三成は思い出に浸る用に目を閉じ、ゆっくり笑ってこう言った。

「そうだ、そうと決まれば私の兵に報告だな。私の言葉を信じてくれない者も、否定する者も沢山居るだろうが話してみよう」

その言葉に家康は少し驚いた後、照れたように、こう告げた。

「それがな、三成の兵にはもう言ってあるんだ」

「へ、」

「そしたらな、なんて言ったと思う?三成様が、ようやく!だなんて喜んでたんだぞ?」

「そ、それは本当か!?」

「ああ、本当だ!刑部だけ少し不本意そうだったがな」

「そ、そうか…」

三成がぎこちなく照れた後、それが可愛くて可愛くてとっさに三成を抱き締めた。

「三成っ!愛してるっ!!!」



お前を迎えいれること



その準備はもう、ばっちりだ!

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