BAの章

□真夏のティンカーベル
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タカミナたちはパワーアップした『ウルトラなっちゃん』相手に苦戦を強いられていた。

ナツミ
「いくよ…」
「1、2、3、4、5に…」
「なっちゃーん!!」

ナツミの怒涛の5連続攻撃が…

サエに1発…

ユッタンに1発…

タカミナに3発放たれた。

サエ
「つ、強い…」
タカミナ
「ってか…」
「何で私だけ3発も…!?」
ユッタン
「そんな事よりまた来るで!?」

タカミナたちが『ウルトラなっちゃん』相手に苦戦をしている一方…

森の奥深くにある修理屋―

修理屋こと『サマーズ』の1人…

真夏の妖精ナッチは1人の客人を迎えていた。

その客人とは以前ミカポンたちと激闘を繰り広げた世界征服を企む少女たちの1人…

“自称”賢者のシオリンの姿だった。

シオリン
「私が修理に出した杖…」
「『賢者の杖』は直りましたか、“先輩”?」
ナッチ
「ああ、もうバッチリっち。」
「アンタの修理を優先したお陰で他の客の修理が遅れれしまったっちけどね。」

そう言ってナッチは工房の傍らに置いてあるタカミナの修理品と思われるフラフープに目をやった。

シオリン
「そうだったんですか…」
「そんな事とは露知らず申し訳ありませんでした。」
ナッチ
「まあ同じ学舎での“先輩後輩”のよしみっち。」
シオリン
「ありがとうございます。」
「所で…」
「“例の件”考えてくれたでしょうか?」
ナッチ
「何度も言うようっちけどアンタたちの“小悪行”に手を貸すつもりはないっちよ。」
シオリン
「そうですか…」
「ですが1つだけ聞かせてください。」
「『アキハバラ』一の学力と言われたあなたが、なぜ『賢者ギルド』に出席しようとせず、このような森で隠居みたいな事を?」
ナッチ
「私は賢者を目指すつもりはないっち…」
「それに…」
「私はこの真夏の森で育った…」
「『真夏の妖精(ティンカーベル)』っち。」
「だから私はここで自分の好きな事…」
「例えば大好きな鉄道模型を造ったりコレクションしたり…」
シオリン
「いえ、そこまでは聞いてませんが…」
「ってか…」
「あなたの気持ちは分かりました。」
「それなら尚の事…」
「力尽くでもあなたを“仲間”にするまでです!」

そう言ってシオリンが強引にナッチに襲い掛かった。

ナッチ
「な、なんでそうなるっち!?」

仕方無くナッチも修理用のハンマーを身構えた。
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