BAの章

□「1に努力、2に根性、3、4なくて、5になっちゃん!!」
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場面は切り替わって対ナツミ戦―

タカミナたちは相変わらずパワーアップしたナツミ相手に手を焼いていた。

だが…

タカミナたちが『ウルトラなっちゃん』の猛攻を3分くらい耐え凌いでいた、その時…

サエ
「急に攻撃が弱まった!?」
ナツミ
「しまった…」
「3分経過して元に戻っちゃった。」
ユッタン
「“3分”って…」
「“ウルトラマン”かい!?」
タカミナ
「そんな事より…」
「元に戻った今がチャンスっす!」
サエ
「了解!」

そう言って3人はナツミに3人掛かりで猛攻を掛けた。

サエ
「元に戻ったら“普通に”弱くなったな。」

傷付き倒れたナツミはフラフラになりながらも起き上がると、自らに“応急処置”を施した。

ナツミのHPが“普通に”最低限ほど回復された。

ユッタン
「ってか…」
「“回復魔法”じゃなく“普通に”応急手当かい!?」
タカミナ
「まさに“普通に”基本第一の回復法っすね…」
ナツミ
「さっきから…」
「“普通”“普通”ってウルサイなぁ?」
「“普通”と“基本”は大事なんだからね。」
「それに…」
「“普通科”では全ての魔法を習得できる分…」
「魔法を覚えるのに必要なCPが多く掛かるから…」
「まだ回復魔法が使えないだけだ!」
サエ
「それで“応急手当”だったのか…」
「何か“地味”だな。」
ナツミ
「バカにするな、何事も…」
「1に努力、2に根性、3、4がなくて…」
「5になっちゃん!!」
「だよ。」

そう言ってナツミがガッツポーズして見せた。

ユッタン
「3と4がない上…」
「5は自分かい!?」
タカミナ
「そんな事よりも…」
「何か“普通科”微妙っす…」
ナツミ
「うるさい…」
「とにかく覚えておきなさいよ!」

そう言ってナツミがタカミナに指差すと…

タカミナ
「えっ…」
「また私だけっすか!?」

ナツミは逃げるように森の奥へと消えていった。

ユッタン
「“逃げ足”だけは早かったな。」
タカミナ
「きっとそれも“普通科”で教わる“普通の”基本スキルに違いないっすよ。」
サエ
「間違いないね。」

最後に3人の笑い声が森に響き渡った。
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