BAの章

□「フレッシュレモンになりたいの〜」
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『暗黒会議』で様々な意見が出されるなか、有力で最も手っ取り早い意見が幹部のナンから言い渡された。

ナン
「そう言えばこんなアイテムあるぴょん。」

そう言ってナンがいつものようにバッグを漁くりだすと…

ナン
「って、アレ?」
「無い、無い、無い…」
「あった!!」
「じゃ〜ん、『魔寄せの笛』ここ!!」

そう言ってナンがバッグから取り出したのは、一本の禍々しい笛だった。

ミユミユ
「その笛は?」
ナン
「この笛は『魔寄せの笛』と言って…」
「これを吹くと“魔物たちの王”が現れて、契約を交わすと闇の力を与えてくれるんだって。」
ハルゥ
「私たちに“悪魔に魂を売れ”、と…?」
ナン
「何もそんな事は言ってないぴょん。」
「ただ逆に私たちがそれを利用すればいいだけの事ぴょん。」
ミユミユ
「本当に大丈夫なの?」
ナン
「やってみなきゃ分からないぴょん。」

ミユミユが不安を隠せないなか、ナンは笛を吹き始めた。

ナンが笛を吹き出すと、怪しい音色と共にアジト内に重音が鳴り響いた。

ミユミユ
(ドキドキ…)
ハルゥ
「何だ何も起きないじゃん?」

と、その時…

いち早くその闇のパワーに気付いた『堕天使』マリアが言った。

マリア
「来る…」
「この闇のパワーの持ち主が…!」

次の瞬間…

闇のパワーの重圧と共に、空間から1人の少女(?)が現れた。

少女(?)がマリアに言った。

少女(?)
「ほう私の力に気付くとは…」
「お前、人間じゃないな?」
マリア
「当たり前だ…」
「私もお前と同じ“闇の眷族”…」
「『堕天使』なのだから。」
少女(?)
「フっ…」
マリア
「何が可笑しい…!?」
少女(?)
「たかだか“堕天使”ごときが…」
「魔物を統べる王である『魔王』の私に、“お前呼ばわり”されるとはな…」
マリア
「ま、『魔王』だって!?」
ナン
「あわわわわ…」
「“魔物たちの王”って『魔王』の事だったんだ!?」
魔王
「フン、まあいい。」
「所でお前たちは私の力が欲しくて呼んだのだろう?」
「さあ、望みを言ってみろ。」

魔王がそう言うと、次の瞬間…

ミオリンが魔王の前に立ちはだかり言った。

ミオリン
「はい…」
「“フレッシュレモンになりたいの〜”」

ミオリンがポーズ付きでノリノリにそう言うと周りのメンバーが唖然とするなか、魔王は…

魔王
「ほ、本当にそんな望みでいいのか?」
「例えば世界を征服する力が欲しいとか…」
ハルゥ
「す、スゴい光景だ…」
「逆に魔王がミオリン相手に戸惑っている。」
ミユミユ
「相手が魔王でも怯まない肝っ玉振り…」
「さすが“ミオリンワールド”…」
魔王
「そ、それじゃ…」
「望みを叶えるぞ。」

そう言って魔王は闇のパワーでメンバーたちをフレッシュレモンにしようとした。

果たして12人の少女たちはミオリンの望みどおり、このままフレッシュレモンにされてしまうのだろうか…?
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