BAの章

□チーム4
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魔王がミオリンを含めた12人の少女をフレッシュレモンにしようとした、その時…

ミナルンがミオリンをハリセンでどつき、それを撤回しようとした。

ミナルン
「今のは無しだぞ。」
「ハルゥ…」
ハルゥ
「うん…」
「世界を征服する為に、私たちに力を与えてほしい。」
魔王
「やはりそうだったか。」
「気に入ったぞ、お前たち…」
「だが…」
「私のこの闇のパワーの重圧に耐えられるかな?」

そう言って魔王は12人の少女たちに闇のパワーを与えて続けた。

ハルゥ
「これが闇のパワー…」
「何て重圧なんだ。」
「とてもじゃないが私には耐えられない…」
ミユミユ
「私も…」
「もう駄目…」
マリア
「くっ…」
「これが“魔王”の力なのか…」

“堕天使”であるマリアや、幹部クラスを始めとするほとんどのメンバーが、闇のパワーの重圧に耐えられず倒れていった。

魔王
「“堕天使”でも倒れるこの重圧…」
「所詮“人間”には耐え切れぬか…」
「とんだ見込み違いだったな。」

だが…

ほとんどのメンバーが倒れていき魔王が失望するなか、彼女だけは違った。

ミナルンだった。

ハルゥ
「ミナルン…!?」
ミナルン
「私は…」
「負けるのだけは嫌いなんだぞ…」
魔王
「何と私の闇のパワーに唯一耐え抜いただと!?」
「気に入ったぞ、そこの人間よ。」
「いいだろう…」
「お前たちには私の闇のパワーをバックアップしてやる。」
「そして見事世界を征服してみせろ!」
ミナルン
「や、やったぞ。」
魔王
「それじゃ今日からお前がチームのキャプテンな。」

そう言って魔王は唯一闇のパワーを耐え抜いたミナルンを指差した。

ミナルン
「私が…」
「チームのキャプテン?」
魔王
「そうだ…」
「今日これよりお前がこのチーム…」
「『チーム4(死)』のキャプテンだ。」

魔王がミナルンをキャプテンに任命すると、ミユミユが不服そうにこう言った。

ミユミユ
「ちょ、ちょっと待ってください。」
「元々この組織はハルゥがリーダー格だったんです。」

だが、ハルゥは…

ハルゥ
「言うな、ミユミユ…」
ミユミユ
「でも…」
ハルゥ
「魔王が決めた事だ。」
「それに…」
「確かにミナルンが“最年長”だし、“年増”だし…」
「私もそれが適任だと思う。」

その時ミナルンはハルゥの“年増”と言う言葉を聞き逃さなかった。

ミナルン
「ちょっと、ハルゥ…」
「確かに私は“最年長”だけど…」
「“年増”のオバサンは失礼だぞ?」
ハルゥ
「本当の事だから仕方無いじゃん!?」

そう言ってハルゥとミナルンがケンカし始めた。

それを見て魔王がミユミユに言った。

魔王
「こんなまとまりのないチームで世界を取ろうなんて…」
「本当に大丈夫なのか?」
ミユミユ
「大丈夫ですよ、多分…」
「ケンカはいつもの事ですから。」
「それに…」
「“ケンカするほど仲がいい”って言うじゃないですか。」

最後に魔王とミユミユが2人を見守るなか、ドアの陰から一部始終を見ていた下級メンバーがいた。

下っ端戦闘員のシホリンだった。

シホリン
(給料いいからここにいたけど…)
(まさか魔王と手を組む事になったなんてね。)
(とんでもない事にならなきゃいいけど。)
(そろそろ私も“辞め時”かな…)

シホリンは組織のこの先の不安を隠し切れずにいた。
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