BAの章

□杏仁ビーム
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アンニンは2人のうちシヅカに狙いを定め言った。

アンニン
「アンタがユイさんをたぶらかかしたのね?」
シヅカ
「“たぶらかかした”って…」
「ユイはマジ自分の意志でうちらといるんよ?」
アンニン
「そんなのウソよ!?」
「きっとユイさんはアンタたちに騙されているのよ…」
「アンタたちを倒せばきっとユイさんも目を覚ましてくれるはず…」

そう言ってアンニンがシヅカ目掛けてライフルを撃った。

アンニン
「くらえ…」
「『杏仁ビーム』!!」

ライフルの銃口からいちご色のビームが直線上に放たれた。

シヅカ
「危なっ!!」

シヅカが間一髪で巨大フライパンを盾代わりにすると、ビームが反射してマリアのほうへと飛んでいった。

マリア
「何だと!?」

ビームがマリアの腹部を貫く。

マリア
「ぐふっ…」
「わ、私に攻撃してどうする?」

マリアが傷付いた腹部に回復魔法を当てながら言った。

アンニン
「ゴメン…」
「ってか何で…」
「私の『杏仁ビーム』が反射されるのよ!?」
シヅカ
「最近うちのギルドに専属マイスターが来てな…」
「その人に改造してもらった…」
「リフレクト加工された特製フライパンや!!」
「炎すら反射してしまうんで料理はできないんやけどな…」
サエ
「ってか、それ…」
「フライパンの意味無っ!!」

サエが絶妙なツッコミを入れるとアンニンは…

アンニン
「それなら当たるまで『杏仁ビーム』を撃つだけよ。」

そう言ってアンニンが『杏仁ビーム』を撃ちまくった。

だが…

その度にビームは反射され…

その度にマリアがダメージを負い…

その度にマリアが自分に回復魔法を当てた。

マリアが傷付きながらもアンニンに言った。

マリア
「アンニン…」
「頼むからもうそのビーム撃たないでくれるか?」
「その度に回復魔法を掛ける私の身にもなってくれ。」
アンニン
「ゴメン、マリア…」
「やっぱり『杏仁ビーム』は通じないか…」
「それなら…」

そう言ってアンニンは再びシヅカに銃口を向けた。
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