③Ａの章
□元気のみなもと
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アンニンが言った。
アンニン
「『杏仁ビーム』を撃ちまくってリミットゲージも溜まった事だし、そろそろ“アレ”いっちゃうよ!?」
シヅカ
「!?」
アンニン
「『ハートをラブズッキュン!!』」
そう言ってアンニンがハート型のビームを撃ち放った。
シヅカ
「どんな攻撃が来ても跳ね返してみせる！」
シヅカもリフレクト加工された巨大フライパンを身構えた。
だが…
シヅカ
「何やて…!?」
ビームはフライパンを突き抜けるとシヅカの心臓部へと貫いた。
アンニン
「残念…」
「『ハートをラブズッキュン!!』は直接ハート（心臓）に弾丸を撃つ技なの。」
シヅカ
「そ、そんなアホな…」
シヅカのＨＰは０になると、その場へと倒れた。
サエ
「シイちゃん!?」
マリア
「あとはお前だけだな。」
そう言ってマリアが両手に持った天使の輪っかを模した戦輪を構えた。
サエ
「くっ…」
「こうなったら…」
そう言ってサエがある決心をすると…
両腰のホルダーから二挺の拳銃を抜き、何とそれを味方であるシヅカとユイに銃口を向けた。
アンニン
「味方に銃を向けるなんて何考えてるのよ!?」
マリア
「遂に気でも狂い出したか…？」
アンニン
「どうするマリア？」
マリア
「好きにやらせておけ…」
「大方…」
「勝てる見込みを無くし戦意を喪失した今…」
「仲間にとどめを刺したあと、自らも心中するつもりなのだろう。」
アンニンとマリアが見ているなか、遂にサエが２人に弾丸を放った。
アンニン
「コイツ本当に仲間を撃っちゃったよ!?」
マリア
「愚かな…」
だが、その時…
２人の身体が動き出すとお互いに寝言のような事を言い出しながら（しかも会話が成立している）、意識を取り戻し始めた。
マリア
「何だと…」
「寝言のような会話がお互いに成立してるだと!?」
アンニン
「ってかさ、マリア…」
「突っ込む所はそこじゃないでしょ!?」
「銃で撃たれたのに生き返ったのよ？」
「一体どうなってるのよ!?」
サエが２人に撃ったのは以前ユッタンから仕入れた、丸薬が仕込まれた弾丸『ヒールバレット』だった。