BAの章

□青春と気づかないまま
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シヅカとユイが意識を取り戻すと起き上がった。

シヅカ
「よっしゃ元気復活や!」
「『元気があれば何でもできる!!』」
ユイ
「こ、ここは…」
「私は一体!?」
サエ
「2人共、大丈夫!?」
「特にユイ…」
ユイ
「そ、そうやった…」
「昔の事思い出してたら私…」
「つい意識が朦朧としちゃって…」
「って、アンニン…」
アンニン
「は、はい?」
ユイ
「よくも私を気絶させるまで追い込んでくれなはったね!?」
アンニン
「私はただユイさんに昔のように戻ってほしくて…」
「そしたらユイさんが何かおかしくなって勝手に気絶しただけで…」
「ご、ごめんなさ〜い!!」

そう言うとアンニンは猛スピードで明後日の方向へと逃げて行った。

マリア
「お、おい、アンニン…!?」
「くそ、覚えておれ!!」

そう言ってマリアもアンニンのもとへと駆けて行った。

サエ
「ってか…」
「走るの遅っ!!」

サエが逃げ足の遅いマリアを笑っていると、ユイは…

ユイ
「アンニン…」
シヅカ
「どうしたんユイ?」
「やっぱり昔の仲間の所へと帰りたくなったん?」
「私はユイのやりたいようにやればいいと思うよ?」
「そうすれば今回のようにストレスを溜めて太る事もないやろし…」
「もし昔の仲間の所へ戻るんやったら私、止めへんよ?」
ユイ
「シヅカはん…」
「分かりやした。」
「それじゃ私はこれより自分のやりたいようにやらせていただきやす!」

そう言ってユイは心のなかである決断をくだした。

サエ
「ま、まさかユイ…!?」
ユイ
「はい、私決めました。」
サエ
「そ、そんな…」
「もう一度考え治そうよ?」
ユイ
「いいえ…」
「私の決断は変わる事はありまへん…」
「私は…」
「ギルド『AKB』のメンバーとしてこれからも務めを果たしていきやす。」
サエ
「な、何だ…」
「そっちのほうだったんだ。」
(ほっ…)

最後にサエが安堵のため息を吐いた。

一方その頃、敗走したアンニンとマリアは…

アンニン
「ねえ、マリア…」
「いつか私にもユイさんのようになる時が来るのかな?」
マリア
「分からない…」
「だけど私が天使時代にとある罪を犯して『堕天使』となって追放されたように…」
「人間にも変わる時が来るのかもな。」
アンニン
「そっか…」
「でも私がもし変わってしまったとしても、私とマリアはいつまでも一緒なのは変わらないよ?」

そう言ってアンニンがマリアに人懐こくくっついた。

マリア
(人間の娘が『堕天使』である私に懐くとはな…)
(全く調子の狂うヤツだ…)

マリアはそんなアンニンにいつも調子を狂わされるのだった。
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