CKの章

□清羅と成良
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サッシーとマユユは依頼人の館に着くと、まずは外回りの警備にあたった。

2人が外回りを歩いていると、路地裏のほうで貴族風の老人がガラの悪い2人の少女によって襲われているのが目に入った。

もしかすると、そのうちの1人が偽マユユかもしれない。

2人は路地裏のほうへと入っていった。

老人はガラの悪い2人の少女…

この辺一帯を縄張りとするセイタンとセイラによって、所持金を巻き上げられていた。

セイタン
「何や、シケちょんな。」
「貴族の成りして財布の中身がたった300Gぽっちって…」
「こうなっちゃらアンタはんが着ちょる服から、身ぐるみ剥ぐっちゃるけん。」
老人
「か、勘弁してくれ…」
セイラ
「悪いね、じいさん。」
「私たち貧乏人はアンタら金持ちから、金取るしかないんだ。」

そう言ってセイタンとセイラは無抵抗の老人から身ぐるみを剥ごうとした。

と、その時…

老人の前にサッシーとマユユが駆けつけた。

老人
「た、助けてくれ…」

老人はサッシーとマユユに助けを求めた。

だが2人の少女は、マユユに目を向けると…

セイラ
「あっ、マユユさん!」
「ども、お疲れさまです!!」
セイタン
「聞いてくださいよ、マユユさん。」
「このじいさん、この成りでたった300Gしか持っちょらんのですよ?」
「あり得なくないですか!?」

2人の少女がマユユにそう言った。

マユユ
「えっ…」
「わ、私っ!?」

どうやらこの2人の少女は偽マユユと繋がっているようだ。

その時…

2人の少女の後ろから、もう1人の少女が姿を現した。

その少女はどこからどう見てもマユユそっくりの少女だった。

どうやらこの少女が偽マユユに違いない。

偽マユユ
「2人共、首尾のほうはどう?」
セイラ
「ってか、マユユさんが2人になった!?」
偽マユユ
「何、一体どう言う事?」
セイタン
「わ、分かった…!」
「きっとあっちはCGだっちゃね!?」

そう言ってセイタンは本物のマユユのほうに指を差した。

それを見た偽マユユは本物のマユユと目が合うと…

偽マユユ
(ま、まさか…)
(“本物の”『怪盗マユユ』登場!?)
(せっかく憧れだった“歌って踊れるアイドル怪盗”『マユユ』になって、46人の子分たちも従え、これからと言う時に…)
(などと、考えている場合ではない…)
(こうなったら…)
(私自ら“本物の”『怪盗マユユ』になってやる!)

偽マユユはブツブツ言いながら心のなかで決心すると、2人の子分(セイタンとセイラ)にこう言った。

偽マユユ
「あの子はCGなんかじゃない。」
「私の名前を騙る“ニセモノ”よ!」
「もう1人の子(サッシー)もろともやっちゃって!!」

偽マユユは自らがマユユの本物になる為、2人にサッシーもろともマユユを襲わせた。
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