CKの章
□みんなのハート泥棒
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ワサミンが直ぐ様叫んだ。
ワサミン
「ど、泥棒ー!!」
ワサミンの叫び声に気付き少女が振り返った。
少女
「ちぇっ、バレたか…」
「この『みんなのハート泥棒』ことユウキの泥棒テクを見破るとは…」
少女は自らを『ハート泥棒』のユウキと名乗った。
ワサミン
「“泥棒テク”って…」
「ただぶつかって盗っただけじゃん。」
「返してよ私のチケット!」
「それがないと私の“夢”が…」
ユウキ
「あなたに恨みはないけど、このチケットを返すわけにはいかないよ。」
ワサミン
「そ、そんな…」
「何で!?」
ユウキ
「私は“とある依頼人”からあなたに『のど自慢大会』に参加させないよう頼まれた刺客…」
ワサミン
「何で私が…?」
ユウキ
「そんなの知らないよ。」
「私はただ雇われただけだし…」
ワサミン
「そのチケットは私の“夢への片道切符”…」
「それを邪魔するなら力尽くで返してもらうまでよ!」
そう言ってワサミンは自らの“拳”を握り締めた。