CKの章

□食い倒れの街
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ワサミンは今度こそ『アキハバラ』へ行く為の列車を探した。

だが歩いていった方向は飲食街の通りだった。

さすがは“食”の街だけあって辺り一面、食べ物の美味しいそうな香りがワサミンのお腹を刺激させた。

ワサミン
(そう言えば私、本州に来てからまだ何も食べてないんだっけ…)

ワサミンは先に腹拵えしようと、美味しそうな店を探した。

その時ワサミンの前に一人の少女が声を掛けてきた。

少女
「お客はん、美味しいお店紹介するよ?」
ワサミン
「あなたは?」
少女
「うちは客引きのアーニャンっちゅうもんや。」

どこか胡散臭さの感じるこの客引きは、自らをアーニャンと名乗った。

ワサミン
「どこの店がおすすめなの?」
アーニャン
「ここや!」

アーニャンが紹介したのは、すぐそこにあった一軒の食堂だった。

食堂の看板にはド派手に『かなきち食堂』と書かれていた。

早速ワサミンはその食堂に入ろうとすると、アーニャンは…

アーニャン
「食べ過ぎには注意してね!!」
「逆に骨の随まで食べ尽くされるで…」
「『ナンバ』っちゅうとこは、そうゆうとこや。」
ワサミン
「?」

最後にアーニャンが意味深な事を発したが、この時お腹の空いていたワサミンは気に止める事もなく『かなきち食堂』へと入った。
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