CKの章

□「みんなのハートを逮捕しちゃうぞ!!」
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カナキチが得意(?)のキーキー声で叫んだ。

カナキチ
「事件だよ!」
「だれかあの食い逃げを捕まえてや!!」

その時…

たまたま飲食街を巡回に来ていた警察官のナナが、それに気付いた。

ナナ
「事件やって!?」
「ナナナ、ナナ、ナーナー!(火曜サスペンス劇場のOPテーマ風に)」
「みんなのハートを逮捕しちゃうぞ!!」

ナンバの街を取り締まる警察官ナナが、カナキチのもとへと駆け付けた。

カナキチ
「あっ、お巡りさん…」
「“みんなのハート”はいいから、あそこの食い逃げを捕まえてや!!」
ナナ
「まあ、適当に捕まえたるわ!」

ナナが面倒くさそうにそう言った。

カナキチ
「アカンやろ、適当は!?」

ナナはカナキチのツッコミを余所に太股のホルダーから拳銃を取り出すと、逃げるワサミンに向かってそれを発砲しようとした。

だが…

ナナ
「って、アレ…!?」
「弾切れやったわ。」

拳銃から銃弾が発砲される事はなかった。

カナキチ
「銃弾を切らしたままなんて、どんだけ“おっちょこちょい”なん!?」
ナナ
「くっ…」
「この“ポンコツ”が!!」

そう言ってナナは、使えない拳銃をポンコツ呼ばわりしてそれを投げ捨てた。

カナキチ
「“ポンコツ”って…」
「拳銃は充弾すれば普通に使えるやろ!」
「むしろアンタの頭のほうが“ポンコツ”や!!」

だがナナはそんなカナキチのツッコミにも、めげる事なく…

ナナ
「ってか、やっぱり面倒くさ…」

再びそれを面倒くさがった。

カナキチ
「もうええわ。」

そう言ってカナキチは、やる気のないナナを当てにするのを辞めにすると…

自らの懐から食事に使うカナキチ特製のナイフとフォークを取り出し、それをワサミンに向かって投げつけた。

ワサミン
「危なっ!!」

ワサミンがそれらを間一髪かわすが、うっかり足元にあった小石につまずいてしまう始末となった。

ワサミン
「痛たた…」

ワサミンが尻餅をつくと、それをチャンスの順番とばかりにナナが即行動を仕掛けた。

ワサミン
「!?」

ナナは両腰に携帯した自らの武器…

ニ対のトンファー型警棒を取り出すと、それを回転させながらワサミン目掛けて走り出した。
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