CKの章
□ち○ちん電車
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ナナが二対のトンファーを回転させながら、転んだワサミンに襲い掛かった。
ナナ
「『アクセルスピン』!!」
ナナのラッシュによりフルボッコにされると、ワサミンはその場へと倒れた。
ナナ
「それじゃ、改めて…」
「『逮捕しちゃうぞ!!』」
だが、その時…
ナナたちの前に一両の路面電車が立ち塞がった。
カナキチ
「路面を走る電車やと!?」
カナキチたちが路面を走る電車に驚いていると、列車から運転手らしき女性が降りてきて言った。
女性
「ちょっと…」
「君たち、運転の邪魔だよ!」
カナキチ
「何や、姉ちゃん!?」
女性
「私?」
「私は『アキハバラ』と『ナンバ』を繋ぐ路面電車…」
「『ち○ちん電車』の運転手、コジハルよ。」
そう言うと運転手コジハルは、2人に自らの名刺を手渡した。
だが、ナナは…
「『アキハバラ』と『ナンバ』を繋ぐ電車やと!?」
「怪しい…」
「アンタはん、ただの運転手やないな?」
コジハルを不審に思い言った。
ナナ
「悪いけどアンタはんのその列車…」
「調べさせてもらうで。」
ナナはそう言って、コジハルの路面電車に近寄ろうとした。
コジハル
「ちょ、ちょっと…」
「人の電車に勝手に入らないでよ…」
「不法侵入でお巡りさんに訴えるわよ!?」
ナナ
「ほんやからうちが警察なんやって!」
そう言ってナナは自分の胸ポケットから警察手帳を取り出すと、それをコジハルに見せた。
コジハルはナナが警察だと分かると、急に焦りの表情を見せた。
実はコジハルの列車のなかには、『ナンバ』で仕入れた違法の武器や兵器が隠されていたのだった。
もしそれらが見つかったら一生牢獄行きだ。
コジハルは胸のポケットからあるものを取り出すと、それを地面に向けて投げつけた。
コジハル
「えい…」
「『スモークボム』!!」
次の瞬間…
辺り一面が煙に包まれた。
カナキチ
「ゴホ、ゴホ…」
ナナ
「くそ、煙幕弾か…」
煙が収まる頃にはすでにコジハルの姿は列車ごといなくなっていた。
ナナ
「逃げられたか…」
「だが特徴は覚えたで。」
「左手の甲にある“竜のような痣”や!」
コジハルもまたキタリエたちが探している“竜の痣”を持つ者の1人であった。
カナキチ
「どさくさに紛れて食い逃げ女もいなくなっとるわ!」
ワサミンもちゃっかりとコジハルの『ち○ちん電車』の片隅にへばりついていた。