ぷよ小説2

□きみとレッスン!
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「…できない…!」


あんどうりんごが剣玉のけんを握り締めて机に突っ伏した。


「りんごちゃ〜ん、急に難しい技ばかりやろうとするからだよ?まずは基本的な大皿、小皿、中皿を完成させてみよ?ね?」


幼なじみのささきまぐろがりんごの肩をぽんっと叩きながら言う。


「…そうですね…。何でも基本は大事です…ね。」


ぐったりとうなだれるりんごを見てまぐろはおかしい気持ちになる。


勉強、特に数学に関しては完璧なりんごが子供の遊びである剣玉にこんなにも弄ばれているなんて。


思わず笑みがもれてしまう。


「む?まぐろ君、今笑いましたね?」


りんごがガバッと起き上がり、まぐろを睨みつける。


「いやいや☆そんなことはないよー!さっ続きをしようか!」


そう言ってさりげなくりんごに剣玉を握らせる。


「…まぐろ君みたいにふりけんとか地球回しとかすごい大技を繰り出してみたいところですが…、ひとまずは言うとおりにしてあげます…。」


「あはは、いい子いい子〜!頑張ってね☆」


そう言ってまぐろがりんごの頭を撫でると彼女は少しうつむいた。


「…できるようになったら言いますからね。」


「ん?何か言った?」


「なんでもありません!!」


りんごは顔を背けて皿の部分を強く握りしめて思った。


『きみと一緒にいるとドキドキするこの気持ちを、かならず。』





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