ぷよ小説2

□お兄さまと私
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「え」


リデルが驚いた声を上げる。


「お前にはまだまだ教えてやらねばならないことがあるからな。一回私に勝ったからと言って一人前になったつもりでは困る。」


リデルの顔がぱあっと明るくなる。


「お兄さま…!じゃあ…!!」


「ああ、サタン様スペシャルコースでみっちりしごいてやるから覚悟しておけ!それに、強くなったら自信を持って角をコンプレックスに思うこともあるまい。」


「…わたしに、できますかねぇ?」


リデルがおずおずと尋ねた。


「私が付き添うのだからできないわけがあるまい!さあ、明日から特訓だぞ!」


そう言ってサタンはリデルの背中を押した。


「…お兄さま…、ありがとうございます。」


自分を慕ってくるこの小さな少女に、気まぐれでも何とかしてやりたいと思った。


私もずいぶん人間くさくなってしまったものだな、と感じた。


「お兄さま!」


「なんだ。」


「また明日、です!」


腕より長い袖を必死振るリデル。


サタンが妹も悪くはないのかもな、と思ってしまった自分がいたのはここだけのお話。


end
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