ぷよリレー小説

□第二章…魔王の思うつぼ
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「…う」

シェゾがうっすらと目を開けた。そこにあったのは薄暗い天井。

「ここは…」

「ふっ、私の城だ!」

「その声は!」

シェゾがはっと見た先には意地の悪い笑みを浮かべた、サタン。

「貴様サタン!今度は何を企んでやがる!」

「ガルボナーラにつられてまんまと罠にひっかかった貴様に知る権利は無い」

「ガルボナーラ…」

そうか俺は腹が減って減ってほんとに死にそうなところをサタンに呼び止められて…

「くっ…許せん!」

「はっはっはっそうだろうなあ!」

「カフェオーレ無しで俺を満腹にさせるとは!!」

「は」

「カフェオーレがあってこそ食事は成立するのだ!」

シェゾはがしりとガッツポーズを組んだ。

「やはりどこかズレているな貴様は」


ばん!

「やいやいやいサタン!シェゾを返せ!今すぐに!」
「ぐー!」

アルルがドアをぶっとばす勢いでサタンの部屋に入ってきた。


「アルル」

「おおカーバンクルちゃんに我が愛しき妻よ!さあ私の胸に飛び込んで来るのだ!」

「やだよっ!サタン、観念しろ!」

「ふっふっふっ、そう簡単に千載一遇のチャンスを逃すものか」

そう言うとサタンはつつつ、とシェゾのそばに移動した。そして。

「アルル、我が妃となれ!さもなくばお前のサンドバッグを私のサンドバッグにしてしまうぞ!」

「はぁ!?誰がサンドバッグだ!つーか放せ!」

サタンがシェゾの肩に手をがっつりと回す。アルルはそれを見て動揺した。

「な、何言ってるんだよ!シェ、シェゾはボクのものだ!」

「勝手に話を進めるな!サンダーストーム!!」

シェゾは呪文を唱えたが何も起こらない。

「なんだとっ…?」
「私が貴様の魔力を封じないで捕まえるとでも思ったか。さあアルル、私の胸に飛び込んで来るのだ!」

サタンはシェゾを片手にマントを勢いよく広げた。

「う〜っ…わかったよ…!」

アルルは半ばやけくそで飛び出す。
あの物凄く気持ち悪い手紙をよこしたサタンに抱きつくなんて!

そのとき。

「ちょっと待ったぁ!!」

そこに乱入してきたのは…

next…

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