ぷよリレー小説

□第一章…捕らわれの魔導師
1ページ/1ページ

「ふふふ…これでアルルは私のところに間違いなくやってくる…!!」


薄暗い城内に怪しい声が響きわたった。


声の主は知ってのとおりぷよぷよ地獄の創設者サタンさまである。


「このエサを使えば…!!ふふふ…。」


そうしてサタンさまが視線を向けた先には…!


ベッドでぐったり横たわる闇の魔導師シェゾ・ウィグィィの姿があった。


「ふふ…常に空腹のこいつを騙すことなどいとも容易い…!ガルボナーラ三キロに睡眠薬をたーっぷり盛り込んでおいたのだからな!!たちまち眠くなって当然だ!!」


しかしテーブルの上にあるガルボ・ナーラはほぼ完食されている。


「あとはアルルに手紙を書いてぇーっと…!!」


サタンは桃色の便箋に緑色のペンでひたすらアルルアルルと書き始めた。


多分何かと勘違いしているのだろう…。


「さあ…!!楽しい宴の始まりだ!!」


サタンの高笑いが城内にこだました。





数時間後…


「あれっ?何だろう…手紙が来てる。」


ピンク色のファンシーな柄の封筒がナジャ家のポストに入っていた。


「…アルル・ナジャ殿、差出人は…。」


「……未来のお前のプリンス…。」





こんな書き方をするやつは彼を除いてほかにいない…。


「サタンからかあ…、嫌だなあ…。どうせろくなことかいてないよ、ねえ、カー君?」


「ぐっぐうー。」


「…まあ読んでみてくだらないようだったらなかったことにすればいいか…。」


そう言ってため息をつきながら封を開ける。


「!!これって…!!」


手紙の内容にアルルは愕然とした。


便箋は二枚。


一枚目に書かれていたのは……


愛するアルル。

久しぶりだな、元気にやっているか?我が妻よ。


ところで私はお前のサンドバッグが落ちていたので拾っておいたぞ。

返してほしくば我が城にこい。


追伸 早く来ないとサンドバッグの安否は保証いたしかねない。あーんなことやこーんなことしちゃうぞ☆わっはっははは!


お前の婚約者サタン。


「…大変だ…!!シェゾが…!!サタンに捕まった…!!」


どうして一瞬でサンドバッグがシェゾとわかったのかはさておき。


二枚目の便箋はひたすらに緑色の文字でアルルと無限にかいてあった。


「なんだこれっ…気味わるっ!!」
アルルが手紙をべしっと地に叩きつけるとカーバンクルがすかさず紙をむしゃむしゃ食べ始めた。


「…シェゾが…捕まった…!!」


その事実が頭いっぱいに広がっていく。


早く、助けなければ……シェゾは…!!


それは大変だ!


と、とにかく!サタンの城に行かなきゃ!!


アルルはシェゾを助けるべく駆け出した。


next…

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ