ぷよリレー小説

□第四章 魔王より魔女
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「オイッス!ふふふ、みなさん楽しそうですわね」

「ウィッチ…!どうしてキミが…!」

瞬時にシェゾを奪い去ったのは――箒に乗った金髪の魔女、ウィッチだった。

「どうしたもこうしたも、サタン様…協力したのだからアレをくださるのですわよね」

にやりとウィッチがまさに魔女らしい怪しい笑みを浮かべる。

「ああ、勿論」

アルルがあわててサタンとウィッチに問いかける。

「ま…待ってよ!アレってなんなんだよ!?」

「ぐー!」

「「シェゾ(さん)の白い服だ」ですわ」

しーんという音が聞こえそうな沈黙。

沈黙を破ったのは。

「いやいやいやいや待て待て待て。サタン!!何故貴様が俺の服で取引をしている!!」

一番の被害者、シェゾである。ウィッチの箒の柄に襟を引っ掛けてぶら下がっている状態なのでなんとも可哀想である。ちなみに今は黒い服である。

「貴様と私の仲ではないか、当たり前だろう」

「そんな仲になった記憶は無いのだが」

シェゾとサタンの口論が続くなか、突然ラグナスが耐えきれなくなったように怒鳴った。

「くそっ!サタン、そこまで卑怯なやつだったとは!許さないぞ!」

「ラグナス…ラグナスの鼻から赤い液体が出てるのはボクの気のせいかな…?」

無論、気のせいではない。ウィッチがそこでにっこりしながら呟いた。

「それではシェゾさんをお持ちかえりさせてもらいますわね

「えっ!?」

一同がウィッチに注目する。

「ウィッチ!!私の命令に背くのか!」

サタンが宙に浮かぶウィッチをき、と睨み付けたのだが。

「あら、サタン様はこの方たちからシェゾさんを奪い取ってほしい、と言いましたわ。命令に背いてはいませんことよ。それでは失礼しますわ〜」

ぬらりくらりとウィッチは切り抜けるとシェゾを箒にぶら下げたそのままの状態で飛んでいってしまった。サタンの城内にいい加減にしろぉぉとシェゾの雄叫びのみが響いた。

サタンとラグナスは唖然としている。


「なんだか…とてつもなく面倒臭いことになってきたなぁ〜」

「ぐー…」


シェゾの運命やいかに。


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