ぷよ小説

□ごめんね。
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どうしよう。


シグと、


アミティと、


『喧嘩した…。』


事の始まりは二人で帰宅中のときに起こった。


僕はいつものように森を抜けて買えるルートに足を踏み入れようとした、そのとき。


となりのクラスの男子たちがわらわらと集まってきて何か話していた。

普段なら気にならないけどあるひとつの単語で僕は動きを止めた。


「なあなあ、隣のクラスのアミティって可愛くねえか?」


「ああーあの赤い帽子かぶった細くてちっちゃい子?俺もそう思ってたー!」


「誰かと付き合ったりしてるのかな?」


「いやそんな話はきいたことないな〜。俺明日声かけてみようかなあ〜♪」


「まじかよ!でも雰囲気ふわふわしてるから話しかけやすそうだよな〜。」


「なんでもうんっていってくれそうな…。」


「じゃあ俺試しに告白しちゃおうかなあー♪」


「うわっ、お前軽ー!!」


そんな会話をしながら男子たちは歩いて行った。


アミティ…が?


僕以外にもアミティを可愛いと思ってる人たちがこんなにいたなんて。


胸がざわついた。


明日、アミティが誰かに取られるかもしれない。


そう思ったらたまらなく嫌だった。


その日は虫が近くをとんでいても全く気にも止めなかった。



次の日


「シグー!!おはよう!」


「…おはよう」


アミティだ。

いつも通り明るくて眩しい笑顔。


この笑顔を他の人たちにも向けてるのかと思うとなんとも言えない気分になる。


「あれ、シグなんか元気ないね…?」


気づかれた。


自分は周りが言うに感情の起伏がわかりずらいらしいのであまり感情の変化を他人に気づかれることはなかった。


しかも普段自分の想いにも全く気づかないアミティがそんな自分の変化に気づいたことに少し驚いた。


「べつに…普通だよ。」


「そうなの?調子悪いのかと思った。でも無理はしちゃだめだよ。」


誰にでも優しいアミティ。


せっかく気遣ってくれたのに、気持ちがどんどん沈んでいく。


「…僕に構わないでくれる?今、アミティと話したくないから。」


「え、シグ?」


そう言い放つと僕は足早にアミティから離れた。


限界だった。


アミティの顔を見るのがつらかった。
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