ぷよ小説

□昼メロドラマてぃっく
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「ああっまたこんなとこで終わりかあ…。」


アルルがテレビの前に正座している。

さっきから、テレビの内容に合わせていちいち喜怒哀楽をしている。


「何を見てるんだ?」


ドラマにはあまり興味はなかったがアルルがあんまり夢中だったから聞いてみる。


「ウィッチが紹介してくれたんだけど…今期の昼ドラだよ〜!恋人同士が親とか友達とかに交際を反対されて二人で心中をはかるんだ…!」


「は?」


俺は顔をしかめた。そんなお先真っ暗のドラマをこいつは毎日楽しみに見ているのか。


「下らねえな…。」


「!!なんでそんなこと言うのー!?面白いよ!!ヒロインの椿がヒーローの狭人とお忍びで逢瀬を交わすシーンは感動するよ?」


「……まったく共感できんな。」


「んもっ!シェゾは男だからこの切なくて握りつぶされそうな恋心はわかんないんだよっ!!」


アルルはその場でじだんだ踏んだ。


俺はそんなアルルの腕を引き寄せて、言った。


「好きな奴と一緒に死ぬなんて俺は嫌だぞ。」


アルルは思いがけない俺の行動に驚いているようだった。

目をぱちくりさせている。


「どんな状況だろうが俺はお前と生きていたい。」


「シェ…シェゾ…!!」


「それに死んだらこんなふうに触れないしな。」


「!!ばかあっ!!」


べしっと頭を叩かれた。


結構痛い。加減をしろ。


「冗談だ、こんな昼間っからはしな…ぶはっ!!」


「昼間っぱらからそんな発言やめろーーー!!」


みぞおちに右ストレートがきれいに決まった。


これはしばらく動けそうにない。


「アルル…てめえ…あとで覚えてろよ…!」


どすどすと居間から去っていくアルルの背中を見つめながらつぶやいた。


…なんだかんだいったが単純に、俺はお前と離れたくないだけなんだな。
きっと。



end
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