※ヒロインの名前は【奈月】で固定




























「お前らもう歌い手になっちまえぇぇぇぇ!!!!」


「三郎うるせぇ」




日曜日の早朝、俺と妹の奈月がのんびりと朝飯を食ってる時に奴(三郎)はやってきた


家のベルも鳴らさずに入って来ることはもういつもの事だから諦めてスルーしておくとして、いつもと違ったのは大量の荷物


肩に掛けていた鞄から出て来たのは三郎愛用のノートパソコン


でっかいキャリーバッグからはマイクやらコードやらマイクスタンドやら色々出して何やらがちゃがちゃとセッティングをしている


奈月は突然の事にきょとんとしているが(そんな奈月も可愛いなちくしょう流石俺の片割れ!!)俺は別段気にすることなく奈月お手製の朝飯を食っていた(奈月の飯マジうめぇ)


そしてそれらのセッティングを終えた三郎が、俺達を見て親指を立て冒頭の台詞を叫んだ


そう、叫んだ(大事な事なので2回言っておく)


いくら防音されてるからってうるせぇんだよ三郎このやろう!!




「…歌い手?」


「そう!!歌い手!!奈月と海都ならマジいけるって!!てかもうお前ら成長した野生の鏡〇だからマジで!!」


「え?え?…鏡〇?」


「奈月、三郎の戯言だから気にすんな。飯お代わり」


「あ、うん。三郎君はご飯食べる?」


「当然」


「当然じゃねぇよボケ。何当たり前のように座ってやがる!!」




三郎のせいで奈月との静かな癒しの時間が、ぎゃあぎゃあと騒がしい時間になった






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