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□イノコリセンセイ。
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「あけチャン!テストのやま教えて〜。」
「だーめ。やま張んなくても、きちんと授業聞いてる人はわかります。」
「あけチャンのケチー!」
好かれてるほうだ、そう思う。
多少ナメられている感は否めないが、友達感覚のイイ先生。
生徒からみた俺は、そんな位置付けなのだろう。
ただひとりだけ、
例外がいるけれども。
「芹沢、また課題やってこなかったのか?」
「…忘れた。」
全く悪びれずに答えた金髪頭に溜め息を吐きつつ、もう何度目になるかわからない台詞を今日も俺は口にした。
「居残り、な。」