極上生徒会部屋
□誓い
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そんな心など、振り払ってしまえば。
それはそれで済むかもしれない。
私にはそれができない。
心のどこかに"不安"の居場所がないと、本当に大きな悪夢が現実になった時、耐えられないと思うから。
一番大きな悪夢は?
自分に死が訪れること?
神宮司に縛られ続けること?
それとも。
大切な彼女を、失うこと?
…きっと、それなのだろう。
「っ…!!」
不意の頭痛。
彼女を見ると、さっきまで荒かった息は穏やかになっていた。
落ち着いたようだった。
「な…なほ…」
──私には、貴女が必要なの。
彼女の唇をそっと人差し指でなぞる。
「……すきよ、奈々穂」
紅潮した頬に手を添えて、ゆっくりと距離を縮める。
「…私は貴女に、傍にいてほしいわ…」
唇が触れる。
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